株式会社イノメディックスは創業以来「メディカルをシステムで考える」という理念を掲げ、医療機関と医療機器メーカーとの橋渡しを行いながら、製品の提供からサポートまでをトータルで提供する医療機器商社です。最新医学やテクノロジー情報をいち早くキャッチし、医療機器から消耗品に至る、30万点を超える商材をもとに、最適な商材の組み合わせを情報と共に、国公立病院や大学病院など多くの医療機関に提供しています。さらに納品時の機器の設置や、メンテナンス等にも注力しており、医療機関とメーカーとのインターフェイスとしてさまざまな役割を果たしています。
同社は、田中三誠堂と浜医科工業が2008年に経営統合して新たに誕生しましたが、経営統合した二つの企業ともに会計システムを利用していませんでした。当時は紙の伝票に記載して元帳を作成し、経理処理は会計事務所に委託する運用でした。
そこで2009年に出会ったのが、豊富な導入実績を誇る会計ソリューションのSuperStreamでした。「コードなどを使って、部門や担当者ごとに詳細な予実管理が実施できるだけでなく、一度登録したデータを支払処理までつなげていけるなど、必要な機能が全て網羅されていることから、我々に適した仕組みだと判断しました。その結果、当時のSuperStream-COREを採用しました。」と寒川氏は言います。そして数年間 安定運用を続けたのち、最新のSuperStream-NXに切り替えを行いました。「現場にとって使い慣れた環境を維持しつつ、従来同様に外部システムとの柔軟な連携を維持できることから、異論なくSuperStream-NXに移行しました。」と土田氏は説明します。
現在は、財務経理部のメンバーを中心に10名弱がSuperStream-NXにて仕訳作業を行っています。また、同社以外にもグループ会社2社の会計処理も財務経理部で請け負っています。利用している機能としては、財務会計・管理会計のGLとともに、証憑管理のEVやAI-OCRなどから、SuperStream-NX人事給与ソリューションまで幅広く利用しています。
実際の運用では、基幹システム側で登録した入金に関する伝票や支払関連の伝票などを外部連携してSuperStream-NXに取り込み、SuperStream-NXが持つワークフロー機能を利用して債権債務伝票の承認を実施しています。「仕入れ先様だけでも850件前後あります。顧客である医療機関様も多くあるため、私が行っている承認作業だけでもかなりの数になっています。」 と寒川氏は説明します。また、多くの顧客や取引先とのやり取りが発生するため、入出金伝票をはじめ日々の仕訳伝票入力も多く発生します。紙での領収書や請求書は証憑管理オプションにて管理しており、直近では証憑登録件数がひと月に約560件まで達しています。
SuperStream-NXを採用したことで、以前は会計事務所に委託していた作業を内製化することに成功し、決算早期化の一助になっていると言います。また、ドリルダウン機能をはじめ、必要な情報をExcel出力して外部連携やデータ活用に生かせる機能など、その利便性の高さについても評価の声が寄せられています。「帳票から個別の伝票にまでドリルダウンしていけるだけでなく、伝票に紐づく証憑にもアクセスしやすいです。誰もが便利になったと口を揃えて評価しています。またデータを利活用することを考えても、汎用性の高いExcelが利用できる点は大きいです。」と土田氏は評価します。
また法令対応などの環境変化にも、柔軟に対応できる点は大きな魅力の一つと言います。「バージョンアップによって法令対応してもらえるのが、とてもありがたいです。また外部取り込みやExcelデータのインポートなど、便利な機能が多くあることで、業務量が増えても以前と変わらないリソースで対応できています。さらに監査対応の面では証憑管理機能のおかげで、以前は棚にあるファイルから領収書などの紙を探す手間がありましたが、今は一切なくなっています。必要な情報にアクセスしやすくなったことを実感しています。」と寒川氏は高く評価します。土田氏はさらに、業務の標準化に大きく貢献していると言います。「派遣の方であっても、すぐに覚えてサクサク使えています。経理担当になって間もないメンバーでも使いこなせるなど、属人化せずに業務の標準化に大きく役立っています。」
同社におけるSuperStream-COREからのSuperStream-NXへの移行、日々のサポートなどは鈴与シンワート株式会社が手掛けており、安定運用に大きく貢献しています。「最後までしっかりプロジェクトを牽引いただき、無事に移行することができました。とても相談しやすく、慣れないプロジェクトでも不安を払拭していただけて助かっています。また連携先となる基幹システムの入れ替えを現在進めていますが、鈴与シンワート株式会社には会計知識の豊富な方が多く、我々にとって気づきを得る機会が多いです。パートナーとして頼れる存在です。」と土田氏は評価します。
今後については、さらに手形管理のPNや電債オプションのERを稼働させる計画です。また、現在でも業務の標準化に向けてAI-OCRを使って紙帳票の取り込みを実施していますが、継続的に精度を向上させていきながら、さらなる伸び代に期待したいと語ります。
そしてデジタルインボイスへの対応をはじめ、環境変化に対するSuperStream-NXの対応についてもさらに期待を寄せています。「IT化が十分に進んでいない医療機関様はもちろん、取引の多い企業間同士をつなぐサプライチェーン全体でデジタルインボイスなどへの取り組みを進めていければと考えています。」と土田氏は言います。同時に、医療機関のシステム化も含めて顧客を支援する医療コンサルティングの領域でも、SuperStream-NXを含めた既存システムが役立つ場面があれば活用していきたいと意欲的に語ります。他グループ会社との連携も視野に、さらなる業務効率化にSuperStream-NXの機能を最大限活用していきたいと今後について土田氏に語っていただきました。
会社名 | 株式会社イノメディックス (英文表記 : INNOMEDICS Medical Instruments Inc.) |
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本社 | 〒113-0034 東京都文京区湯島2-16-11 |
URL | https://www.innomedics.co.jp |
従業員数 | 542名(内、パート104名) (2024年10月末日現在) |
事業内容 |
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