コラム | キヤノンITソリューションズ

経理を自動化するメリットとクラウド会計システムの導入方法を徹底解説

作成者: スーパーストリーム|2024.06.01

経理業務は、企業の運営において欠かせない要素の一つです。しかし、経理を担当する方の中には、煩雑な作業に日々追われるといったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

近年は、テクノロジーの進化によってさまざまな業務に革命的な効率化がもたらされていますが、これは経理にも当てはまります。経理業務の自動化によって時間を節約し、ミスを減らし、最も重要な分析業務に集中できるようになるため、大幅な業務の短縮と効率化を実現できるでしょう。さらに、クラウド会計システムの導入によって、いつでもどこでもリアルタイムで財務状況を把握し、迅速な意思決定を行うことが可能です。

そこで今回は、経理を自動化するメリットと、クラウド会計システムの導入方法を徹底解説します。経理業務の効率化に課題がある方は、ぜひ参考にしてください。

経理業務を自動化する必要性と重要性 

経理業務の自動化は、企業の効率性と生産性を高めるために非常に重要です。

以下の資料は、平成30年に総務省が発表したもので、定型的な一般事務や会計事務に関する作業を自動化したいと考えている方が多いことがわかります。

出典:総務省 平成30年情報通信白書のポインより

以下では、経理業務を自動化する必要性と重要性について解説します。

経理業務を自動化する必要性

経理業務を自動化する必要性については、次のようなものが挙げられます。

業務効率を向上させるため

手作業による経理業務には、時間がかかるだけでなく、人的エラーが発生しやすくなりがちです。そこで、従来手作業で行ってきた業務を自動化することにより、さまざまなプロセスを迅速かつ正確にできるようになります。

コストを削減するため

経理業務の自動化によって人件費を削減し、経理部門の運営コストを下げることが可能です。

迅速な意思決定が可能となるため

経理業務を自動化するシステムを採用することで、経営陣がより良い意思決定を行うために必要な財務データをリアルタイムにいつでも入手可能です。これにより、迅速かつ適切な意思決定を促進します。

経理業務を自動化する重要性

経理業務を自動化する重要性については、次のようなものが挙げられます。

戦略的な意思決定をサポートするため

経理業務の自動化により、担当者が日々の繰り返し作業から解放され、より戦略的な業務に集中できるようになります。

コンプライアンス遵守の透明性を確保するため

自動化は、規制の遵守を容易にし、財務報告の透明性を高めることができます。

高いスケーラビリティを確保するため

企業が成長するにつれて、自動化された経理システムは容易に拡張でき、新しい取引や複雑な財務要件に対応できます。

このように、経理業務の自動化は、企業が競争力を維持し、持続可能な成長を達成するために不可欠な要素と言えるでしょう。

経理の自動化がもたらすメリット5つ 

経理の自動化がもたらすメリットは多岐にわたりますが、特に重要な5つのメリットを以下で解説します。

  1. ヒューマンエラーを削減できる
  2. 業務を効率化できる
  3. 電子帳簿保存法への対応やペーパーレス化の推進に寄与する
  4. コア業務へ自社のリソースを集中できる
  5. タイムリーな経営判断が可能となる

それぞれ解説します。

1.ヒューマンエラーを削減できる

自動化により、手作業での入力ミスや計算ミスなどの人的エラーを大幅に減少させることができます。これにより、正確性が高まり、信頼性のある財務報告が可能となります。

2.業務を効率化できる

経理業務の自動化は、伝票の入力や仕訳、経費精算などの時間を要する作業を迅速化するため、業務プロセスがスムーズになります。これにより、経理部門の生産性が向上します。

3.電子帳簿保存法への対応やペーパーレス化の推進に寄与する

適切なツールを活用した経理の自動化により、電子帳簿保存法への対応を促進します。また、紙の使用を減らすことで、コスト削減だけでなく、情報の検索性や共有性の向上にも寄与し、環境にも優しい働き方を実現できます。

4.コア業務へ自社のリソースを集中できる

経理の自動化により、経理担当者が定型的な作業から解放されます。これにより、優秀な人材を、予算管理や財務分析などのより価値の高い戦略的な業務に集中できます。

5.タイムリーな経営判断が可能となる

経理の自動化により、経営陣は最新の財務データに基づいて迅速な意思決定を行うことができます。これは、市場の変化に素早く対応し、競争優位を維持するために不可欠です。

経理の自動化によるリスク管理とエラーを減らす方法

次に、経理の自動化によるリスク管理と、エラーを減らす方法について解説します。

1.RPA (Robotic Process Automation) を導入すること

RPAを導入することで、定型的な経理業務を自動化することでヒューマンエラーを減少させ、作業時間を短縮可能です。

例えば、請求書処理や仕訳入力、データ集計などの単純作業を自動化することで、手動で行われていた作業の時間を大幅に削減できます。

2.適切なツールを選定すること

効率的な経理の自動化を実現するためには、業務に最適なRPAツールを選定することが重要です。そこで、ツールを選ぶ際は、業務の特性を考慮し、必要な機能を備えたものを選ぶことが大切です。

3.データの正確性を確保すること

自動化されたシステムを使用することで、仕訳作業にかかる時間を劇的に短縮し、ヒューマンエラーを減らすことが可能です。

例えば、銀行やクレジットカードの取引データを自動で取得し、AIが自動で仕訳して帳簿に反映するといった機能があります。

4.定期的な監査とレビューを実践すること

経理プロセスを自動化する際には、定期的な監査とレビューが必要です。これにより、システムの誤動作や不正確なデータの入力を早期に発見し、修正することができます。

5.継続的な改善をくりかすこと

経理を自動化するツールは、導入した後も継続的な改善が必要です。業務の変化に合わせてシステムを更新し、最新の技術を取り入れることで、リスク管理を強化し、エラーをさらに減少させることができます。

また、頻繁に実施される税制の改正に対応するために、次に紹介する「クラウド会計システム」の導入がおすすめです。

経理業務を自動化するクラウド会計システムとは?特徴や導入するメリットも解説

クラウド会計システムとは、経理業務を自動化し、効率化するためのオンラインベースの会計ソフトウェアのことです。

クラウド会計システムの特徴と導入するメリット7つ

クラウド会計システムの主な特徴とメリットには、次のようなものが挙げられます。

1.高いアクセス性

クラウド会計システムは、インターネット接続があれば、世界中どこからでもアクセス可能です。これにより、出張中や在宅勤務時でも会計データにアクセスし、業務を続けることが可能です。

2.自動更新機能

クラウド会計システムでは、ソフトウェアのアップデートや税法の改正に伴う変更が自動で行われるため、常に最新の状態を保つことができます。これにより、法令遵守のリスクを減らし、アップデートの手間を省くことが可能です。

3.自動仕訳機能

クラウド会計システムは、取引データをアップロードするだけで、自動的に仕訳が行われます。これにより、記帳作業の時間を大幅に削減し、ヒューマンエラーのリスクも低減します。

4.経理業務の効率化

クラウド会計システムを銀行口座やクレジットカードと連携することで、取引データの自動取り込みが可能です。また、給与計算や経費精算などの経理関連業務も、システム内で一元管理できます。

5.高いコストパフォーマンス

クラウド会計システムは初期投資が少なく、月額料金のみで利用できるため、比較的導入しやすいのがメリットです。また、ITインフラの維持やアップデートにかかるコストの削減にも繋がります。

6.高度なセキュリティ機能

クラウド会計システムでは、データがクラウド上に保存されるため、専門のセキュリティチームによって24時間365日監視されます。これにより、データの紛失や漏洩のリスクを最小限に抑えることが可能です。

7.リアルタイムな情報共有が可能

クラウド会計システムでは、リアルタイムでデータを同期するため、経営者と経理担当者だけでなく、システムにアクセス可能な税理士などの関係者とも、最新の財務情報を共有することができます。これにより、迅速な経営判断が可能となります。

クラウド会計システムの導入方法|8ステップ

クラウド会計システムを導入する際は、次の手順を踏むのがおすすめです。

  1. 自社に適したクラウド会計システムを選ぶ
  2. 自社のインターネット環境を確認する
  3. セキュリティ機能を確認する
  4. アカウントを作成する
  5. 基本情報を登録する
  6. 勘定科目を設定する
  7. 金融機関と連携する
  8. 運用を開始する

それぞれ解説します。

1.自社に適したクラウド会計システムを選ぶ

まずは、ビジネスの規模や業種、必要な機能を考慮し、市場にある複数のクラウド会計システムを比較検討しましょう。ユーザーレビューや評価、価格、サポート体制も重要な選定基準となります。

なお、クラウド会計システムの選び方や注意点は後述しますので、ぜひ参考にしてください。

2.自社のインターネット環境を確認する

クラウドサービスをスムーズに利用するためには、安定したインターネット接続が必要です。そこで、自社に必要な通信環境が確保できているかをチェックし、必要に応じて環境を整えましょう。

3.セキュリティ機能を確認する

不正アクセスの防止やデータの保護は、企業にとっての最優先事項の一つです。エンドツーエンドの暗号化、アクセス管理、バックアップ体制など、セキュリティ機能を詳細に確認しましょう。

4.アカウントを作成する

システムの提供元のウェブサイトにアクセスし、必要情報を入力してアカウントを作成します。

5.基本情報を登録する

次に、会社の基本情報、税情報、従業員情報など、システム運用に必要な情報を登録します。

6.勘定科目を設定する

自社の会計処理に必要な勘定科目を設定します。システム内にある既存の勘定科目テンプレートを利用するか、自社に合わせたカスタマイズも可能です。

7.金融機関と連携する

銀行口座やクレジットカードなど、金融機関のアカウントをシステムに連携させ、自動で取引データを取り込めるように設定します。

8.運用を開始する

全ての設定が完了したら、実際に会計処理を始めます。初期段階では、小規模な取引から始めてシステムに慣れるようにしましょう。

上記のステップを踏むことで、クラウド会計システムを効果的に導入し、財務管理の効率化を図ることができます。

クラウド会計システムの選び方と注意点7つ

クラウド会計システムを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。

  1. 機能性と拡張性
  2. 操作性
  3. 統合性
  4. アクセス性
  5. コストパフォーマンス
  6. セキュリティ対策
  7. サポート体制

それぞれ解説します。

1.機能性と拡張性

クラウド会計システムの機能が、自社のビジネスニーズに合致しているか、将来的な拡張が可能かを確認しましょう。

例えば、請求書の自動作成、経費管理、財務報告などの機能が含まれているかなどをチェックします。

2.操作性

クラウド会計システムを利用する際に、さまざまなインターフェースに対応しているか、また簡単に操作できるかどうかを評価することが大切です。そこで、実際にデモを試用することをおすすめします。デモを試用する際に、日常的な業務がスムーズに行えるかを判断しましょう。

3.統合性

クラウド会計システムを選ぶ際は、他のビジネスツールやソフトウェアとの統合が容易かどうかを検討しましょう。そして、データの一元管理や効率的なワークフローの構築が可能かを確認することが大切です。

4.アクセス性

クラウド会計システムを使用する際に、どのデバイスからでもアクセスできるか、また複数のユーザーが同時に作業できるかなど、アクセス性を確認しましょう。

5.コストパフォーマンス

クラウド会計システムの導入に必要な初期費用や月額費用、追加機能の費用など、全体的なコストを考慮し、投資に見合った価値があるかを評価することが大切です。

6.セキュリティ対策

クラウド会計システムを導入する際は、データの暗号化やアクセス権限の管理、バックアップの取り扱いなど、セキュリティ面での対策が十分に施されているかを確認することが重要です。

7.サポート体制

クラウド会計システムを導入する際は、導入後のサポート体制が整っているか、問題発生時の対応が迅速かどうかを確認することが重要です。

サポート体制や品質は、長期的かつ安定した運用における重要な要素となるため、信頼できるベンダー企業を選ぶことが大切です。

そこでおすすめしたいのが、キヤノンITソリューションズの「SuperStream-NX」です。

「SuperStream-NX」は、クラウド会計システムとして多くの企業に選ばれています。

高度な機能と操作性を備え、コスト削減や保守・管理業務の負担軽減が可能です。さらに、高いセキュリティと可用性を提供し、ビジネスの成長に応じた柔軟な拡張性も魅力です。

AI-OCRを活用した業務の自動化と効率化も実現しており、手作業によるミスを減少させ、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。

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