コラム | キヤノンITソリューションズ

デジタルインボイスの活用と経理DXのメリット、業務上の注意点を解説

作成者: スーパーストリーム|2024.07.14

デジタルインボイスの導入により、紙の伝票に頼っていた従来の経理業務が一変すると考えられるため、企業においては十分な注意が必要です。

まず、電子データのやりとりによって、伝票の保管や検索、入力作業の大幅な効率化に期待ができます。また、AI-OCR-OCRなどの最新テクノロジーと組み合わせることで、さらなる経理DX(デジタルトランスフォーメーション)が実現可能です。

しかし、デジタルインボイスの活用には課題も存在します。例えば、セキュリティ対策の強化やデータの保存年数の見直しなど、法令順守の観点からの検討が必要不可欠です。

そこで今回は、デジタルインボイスの活用と経理DXのメリット、業務上の注意点を解説します。デジタルインボイスへの対応がまだの方は、ぜひ参考にしてください。

デジタルインボイスとは?概要とメリットを解説

デジタルインボイスの活用により、適格請求書が電子データで作成・保存・管理されるため、業務効率や生産性の向上に繋がると考えられます。

そこで以下では、デジタルインボイスの概要とメリットを解説します。

デジタルインボイスの概要

デジタルインボイスとは、電子化された適格請求書(インボイス)を標準化したもので、異なるシステム間でのやり取りが可能になるため、経理会計業務の多くがデジタル上で完結します。具体的には、以下のような特徴があります。

Peppol(ペポル)に準拠して仕様が標準化される

Peppolとは、ネットワーク上でデジタル文書をやり取りするためのグローバルな標準仕様のことです。デジタルインボイスはこのPeppolに準拠しており、異なるシステム間でもスムーズなやり取りが可能となります。

業務効率化が進む

デジタルインボイスの導入により、請求から支払い、入金消込までの経理会計業務が自動化され、業務効率が大幅に向上します。

人為的ミスを防止できる

経理業務をシステム上で実施できるため、人為的ミスが減少します。

海外との取引がスムーズになる

Peppolに準拠したデジタルインボイスを利用することで、国内だけでなく海外企業との取引もスムーズに行えるようになります。

このように、デジタルインボイスの導入は、経理業務の負担軽減に大きく貢献し、事業者のバックオフィス業務プロセスをデジタル化して取引全体を効率化させるのが目的です。これにより、企業はより迅速かつ正確な経理処理を実現できます。

デジタルインボイスのメリット

デジタルインボイスの導入には、以下のようなメリットがあります。

業務が効率化される

デジタルインボイスを導入することで、経理業務の自動化が可能となり、業務プロセスが効率化されます。

専用のシステムが不要となる

異なるバックオフィスソフトを使用している企業間でも、Peppolのシステムを介して標準化されたデジタルインボイスのやり取りが可能です。

人為的ミスの防止に繋がる

システム上で経理業務を実施することで、人為的ミスを減らすことができます。

海外取引がスムーズになる

国際的な標準規格に基づいて作成されるため、海外との取引がスムーズに行えます。

ペーパーレス化が進む

紙の請求書の発行・保管・管理が不要となるため、保管スペースやコストの削減に期待ができます。

資金回収期間を短縮できる

デジタルインボイスの導入により、請求から支払いまでのサイクルが短縮され、資金回収期間が短くなることが期待されます。

これらのメリットにより、デジタルインボイスは企業の経理業務を大幅に改善し、経済的な利益をもたらす可能性があります。また、環境に優しいペーパーレス化の推進にも繋がるでしょう。

 

電子データ化で経理業務を効率化する重要性7つ

経理業務の電子データ化は、企業の効率化において非常に重要な役割を果たします。以下では、その主な7つの理由を解説します。

1.作業効率が向上する

電子データ化により、手作業でのデータ入力や書類の整理が不要となります。これにより、時間を節約し、他の重要な業務に集中できるようになります。

2.コストを削減できる

紙の文書にかかる印刷費や保管スペース、郵送費などのコストを削減できます。また、データの電子化は、物理的な書類の紛失や破損のリスクを減らし、それに関連するコストの削減にも繋がります。

3.ヒューマンエラーの防止に繋がる

手作業によるデータ入力はミスが発生しやすい要因の1つです。しかし、電子データ化により、入力ミスや計算ミスを減らすことが可能です。これにより、正確性が向上します。

4.リモートワークへの対応が容易になる 

電子データ化された経理業務は、場所を選ばずにアクセス可能です。これにより、リモートワークやフレキシブルな働き方が容易となります。

5.法令遵守に繋がる

電子帳簿保存法などの法律に準じたデータ保存が求められる場合、電子データ化は法的要件を満たすための効果的な手段です。

6.セキュリティを強化できる

電子データは、適切なセキュリティ対策を施すことで、不正アクセスやデータ漏洩から保護することができます。

7.環境への配慮に繋がる

ペーパーレス化は、紙の使用量を減らし、企業の環境負荷を軽減します。

経理業務の電子データ化による上記のメリットは、企業の競争力を高め、持続可能なビジネスモデルへの移行を支援します。

AI-OCRで経理DXを加速させるメリット7つ

AI-OCR(人工知能と光学的文字認識を組み合わせたもの)を活用することで、経理部門のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるメリットは多岐にわたります。そこで以下では、主な7つのメリットを挙げて解説します。

1.業務を効率化できる

AI-OCRの活用により、定型的な作業だけでなく、判断を要する作業も自動化できます。これにより、業務プロセスがスピードアップし、生産性が向上します。

2.コストを削減できる

経理業務の自動化により、人件費や時間の節約が可能となります。また、ペーパーレス化による印刷や保管に関連するコストも削減できます。

3.ヒューマンエラーの削減に繋がる

AI-OCRによる作業の自動化により、人的ミスを減らし、作業の正確性を高めることが可能です。

4.リアルタイムなデータ分析が可能となる

AI-OCRを活用することで、リアルタイムでのデータ分析が可能となり、迅速な経営判断と意思決定をサポートします。

5.適切な人材活用が可能となる

定型業務をAI-OCRに任せることで、従業員はより戦略的かつ創造的な業務に集中できるようになります。

6.競争力が強化される

効率化された業務プロセスは、企業の柔軟性と迅速な対応能力を高め、市場での競争力を強化します。

7.持続可能な成長に繋がる

DXを通じて、企業は変化するビジネス環境に適応し、持続可能な成長を実現するための基盤を築くことができます。

このように、AI-OCRの導入は、経理業務だけに限らず企業全体のデジタル化を推進し、長期的なビジネス価値を創出するための重要なステップとなります。

デジタルインボイス導入時の注意点と対策

デジタルインボイスを導入する際には、次の点に注意が必要です。

1.セキュリティ対策を強化すること

デジタルインボイスの導入にあたっては、個人情報や機密情報を含む可能性があるため、データの漏洩や改ざんを防ぐためのセキュリティ対策が不可欠です。

具体的な対策としては以下のようなものが挙げられます。

データの暗号化

データを暗号化することで、第三者による不正アクセスを防ぎます。

アクセス権限の管理

必要な人にのみアクセス権を与え、不正アクセスを防止します。

バックアップの実施

データの損失を防ぐために定期的なバックアップを行います。

システムの更新

セキュリティの脆弱性を修正するために、システムを常に最新の状態に保ちます。

2.データ保存年数の見直しが必要なこと

電子帳簿保存法によると、デジタルインボイスは、発行者と受領者ともに、原則として課税期間の末日の翌日から7年間の保存が必要です。このため、デジタルインボイスを導入する際には、以下の点を確認し、適切な保存年数を設定する必要があります。

法的要件の確認

電子帳簿保存法の要件を満たしているか確認します。

保存方法の見直し

電子データとしての保存方法を見直し、法的要件に適合するようにします。

保存期間の設定

必要な保存期間を設定し、期間が過ぎたデータは適切に処理します。

デジタルインボイスを活用した経理DXにはキヤノンITソリューションズのクラウド会計システムがおすすめ

デジタルインボイスを活用した経理DX(デジタルトランスフォーメーション)には、キヤノンITソリューションズのクラウド会計システムがおすすめです。以下では、キヤノンITソリューションズをおすすめする理由を解説します。

※キヤノンITソリューションが提供する「SuperStream-NX デジタルインボイスオプション」の詳しい内容はこちらから動画でもご確認いただけます。

業務を効率化できるから

キヤノンITソリューションズは、経理業務の多くを自動化できる形式のデジタルインボイスをサポートしています。これにより、請求から支払い、入金消込までのプロセスが効率化され、人件費の削減にも繋がります。

ペーパーレス化を推進できるから

電子インボイスの導入により、紙の請求書の発行・保管・管理の必要がなくなり、コスト削減と環境負荷の低減が期待できます。

国際標準規格「Peppol」に対応しているから

キヤノンITソリューションズはPeppolに対応しており、異なる言語や通貨、法律の障壁を乗り越えて、国際的な取引をスムーズに行うことが可能です。

高いデータセキュリティと保全が可能だから

クラウドシステムはデータの安全性を高め、災害時でもデータの損失リスクを低減します。また、セキュリティ対策もリアルタイムに強化できるため、安心した運用が可能です。

テレワークを推進できるから

デジタルインボイスの導入はテレワークを推進する上で効果的であり、どこからでもアクセス可能なクラウドシステムは、柔軟な働き方をサポートします。

外部ツールとの連携やカスタマイズが容易だから

SuperStream-NXは、支払処理の自動化や周辺システムとの連携を可能にし、業務時間を大幅に削減できるため、業務効率化を促進します。

このように、キヤノンITソリューションズのクラウド会計システムによって経理業務の自動化と効率化を実現し、経営資源をより戦略的な活動に振り向けることができるため、企業の競争力を高めることが可能です。

これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。

そこで、まずはオンラインでお気軽に資料請求してみてください。

また、自社に必要なシステムの種類や選び方がわからない場合は、いつでもキヤノンITソリューションズにご相談ください。貴社に適したソリューションを提供いたします。

国内1万社以上が導入する「SuperStream-NX」。下記の動画では、クラウド活用、システム連携、法改正対応の3つのポイントを解説しています。ぜひご視聴ください。