コラム | キヤノンITソリューションズ

経理業務を効率化する方法5つと導入手順、重要ポイントや注意点を解説

作成者: スーパーストリーム|2024.02.11

経理業務は、会社の財務状況を正確に把握し、適切な経営判断を下すために欠かせないものです。しかし、経理業務には、複雑な計算や煩雑な書類作成など、多くの時間と労力を要する作業が含まれています。

これらの作業を手作業で行うと、ミスや遅延のリスクが高まり、経理部門の負担が増大します。また、経理業務の効率化は、コスト削減や業務品質の向上だけでなく、経理情報の活用や経理人材の育成など、会社の競争力を高めるためにも重要です。

そこで今回は、経理業務を効率化する方法5つと導入手順、重要ポイントや注意点を徹底解説します。自社の経理業務の効率化をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

経理業務効率化の重要性と現状の課題

まずはじめに、経理業務効率化の重要性と現状の課題について解説します。

経理業務効率化の重要性

経理業務の効率化は、企業の財務健全性や競争力を高める上で不可欠です。上場企業や大手企業では、財務会計や開示の正確性・迅速性が強く求められ、経営層や株主、監査法人など外部ステークホルダーへの説明責任も大きくなります。

また、近年は経営環境の変化が激しく、経営判断に必要な情報をタイムリーに提供することが重要視されています。経理業務を効率化することで、定型作業の自動化や業務負担の軽減、コスト削減だけでなく、経営分析や戦略立案など付加価値の高い業務へリソースを振り向けることが可能です。さらに、決算業務の早期化や月次決算の迅速化により、経営状況の把握や改善策の実施がスピーディーに行えるため、企業全体の生産性とガバナンスが向上します。

現状の課題

現代の経理部門は、業務量の増加と人材不足、業務の複雑化という大きな課題に直面しています。特に上場企業では、IFRSや新会計基準への対応、開示情報の拡充など制度対応業務が増加しており、月次・四半期・年次決算のスケジュールも年々前倒し傾向です。

その一方で、人員の増加は難しく、慢性的な人手不足や過重労働のリスクが高まっています。また、手作業や紙ベースの運用が残ることで、ヒューマンエラーや属人化、業務の非効率化が発生しやすい現状です。

このような状況を打開するためには、ITツールや自動化技術の導入、アウトソーシングの活用などによる業務プロセスの見直しと効率化が急務となっています。経理部門は今後、継続的な業務改善とともに、より戦略的な役割へのシフトが求められている状況です。

経理業務を効率化する方法5つ

経理業務の効率化は、コスト削減や業務品質の向上だけでなく、経理情報の活用や経理人材の育成など、会社の競争力を高めるためにも重要です。

経理業務を効率化する方法はさまざまですが、主に次の5つの方法がおすすめです。

  1. 経理のペーパーレス化・キャッシュレス化の推進
  2. 経理関連書類フォーマットの統一
  3. 経理業務のアウトソーシング化
  4. チームコラボレーションの強化
  5. クラウド会計システムの導入

それぞれ解説します。

1.経理のペーパーレス化・キャッシュレス化の推進

ペーパーレス化・キャッシュレス化の推進とは、紙媒体や現金の取り扱いを減らすことです。

これにより、経理に関係する書類の印刷や保管、経費の入力といった手間やコストを削減できます。また、電子データとして保存、送信することで、データの正確性や安全性が向上するでしょう。

2.経理関連書類フォーマットの統一

経理関連書類フォーマットの統一とは、請求書や領収書などの書類のフォーマットを社内で統一することです。

これにより、入力ミスや確認にかかる時間を減らすことが可能です。また、経理担当者にわかりやすく、使いやすい形式を採用することで、業務の効率化にもつながるでしょう。

3.経理業務のアウトソーシング化

経理業務のアウトソーシング化とは、経理業務の一部または全部を、専門のスキルを持った経理代行サービスや税理士事務所に委託することです。

これにより、自社の人員の確保や教育にかかる負担を減らすことが可能です。また、経理業務の品質やスピードの向上にも、期待ができるでしょう。

4.チームコラボレーションの強化

チームコラボレーションの強化とは、経理部門とその他の部署の連携を強めることを指します。経理業務は、他の部署との連携も重要です。しかし、売上に直接影響しにくい経理部門は、他の部署とのコミュニケーション不足やミスマッチが発生しやすいのが特徴です。

そこで、チームコラボレーションツールを活用することで、情報の共有や連絡、確認などの業務を効率化できます。チームコラボレーションを強化するツールには、ビジネスチャットツールやタスク管理ツール、Web会議システムなどがあります。

5.クラウド会計システムの導入

クラウド会計システムとは、インターネット上でデータを保存・管理する会計ソフトです。クラウド会計システムを導入することで、経理業務の自動化やデジタル化が可能となるため、経理業務の効率化やミスの防止、税理士とのデータ共有などのメリットが得られます。

クラウド会計システムには、銀行口座やクレジットカードとの自動連携、自動仕訳や計算、e-Taxなどの機能が充実しており、業務のスピードアップと正確さの両方を確保できるのが特徴です。しかも、クラウド上で経理作業や保存ができるため、経理業務の属人化や法改正への対応も容易となります。

そこで、経理業務の効率化に欠かすことのできないクラウド会計システムの選び方や、導入手順について、以下で解説します。

 

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経理業務を効率化するメリット5つ

経理業務を効率化することで、次のようなメリットがあります。

1.コスト削減

経理業務を効率化する最大のメリットの一つは、コストの削減です。手作業や紙ベースの運用を減らし、システム導入やアウトソーシングを活用することで、人件費や管理コストを大幅に削減できます。特にアウトソーシングを利用すれば、繁忙期と閑散期の業務量に応じて最適な人員配置ができ、無駄な固定費を変動費化できます。これにより、経営資源を本業や戦略分野に集中させることが可能です。

2.業務負担の軽減と従業員満足度向上

経理業務の効率化は、担当者の業務負担を大幅に軽減します。定型的な伝票入力や請求書処理などを自動化することで、残業や休日出勤が減り、ワークライフバランスが向上します。これにより従業員の満足度が高まり、離職率の低下や人材の定着にもつながるでしょう。経理部門の働きやすい環境づくりは、企業全体の生産性向上にも寄与します。

3.ヒューマンエラーの削減と業務品質向上

システム化や自動化により、入力ミスや確認漏れといったヒューマンエラーを大幅に減少させることが可能です。また、アウトソーシングを活用することで、専門知識を持つプロが業務を担当し、最新の法改正や会計基準にも迅速に対応できるため、業務品質が向上します。これにより、監査対応やコンプライアンスリスクの低減にもつながります。

4.コア業務への集中と戦略的業務の強化

経理業務の効率化により、担当者は煩雑な定型業務から解放され、財務分析や経営戦略の立案など、より付加価値の高いコア業務に集中できるようになります。これにより、経理部門が企業の意思決定や成長戦略を支える役割を強化し、経営全体の競争力向上に貢献します。

5.決算業務の迅速化と経営判断のスピードアップ

最新の経理システムや自動化技術を導入することで、決算業務や月次レポート作成のスピードが飛躍的に向上します。リアルタイムで正確な経営データが把握できるため、経営層は迅速かつ的確な意思決定を下すことが可能です。これにより、経営環境の変化にも柔軟に対応でき、企業の持続的な成長を支える基盤が整います。

 

このように、経理業務の効率化は、企業に大きなメリットをもたらすとともに、経理担当者の働きやすさややりがいにも影響する重要な要素といえるでしょう。

 

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経理業務を効率化するクラウド会計システムの選び方

前述したように、クラウド会計システムは、インターネット上で経理作業を行い、データを保存・管理できる会計ソフトです。

クラウド会計システムを導入することで、経理業務の効率化やミスの防止、税理士とのデータ共有などを容易に行うことが可能です。

ただし、クラウド会計システムには、さまざま種類と豊富な機能があるため、自社に最適なツールを選ぶ必要があります。

クラウド会計システムを選ぶ際には、以下の5つのポイントに注意しましょう。

1.自社の業種や規模に合った機能を持つシステムを選ぶこと

クラウド会計システムは、一般企業向けから建設業・医療法人・社会福祉法人など特定業種向けまで多様な製品があります。自社の業種特有の会計基準や帳票作成、グループ会計や多拠点管理、IFRS対応など、必要な機能を備えているかを確認しましょう。企業規模の拡大や業務の複雑化にも柔軟に対応できるシステムを選ぶことで、長期的な業務効率化と安定運用が実現します。

2.予算や料金プランに見合ったコストパフォーマンスの高いシステムを選ぶこと

クラウド会計システムは月額・年額の料金体系や利用人数によりプランが異なります。自社の予算や利用規模に応じて、必要な機能を無駄なく選択できるプランを比較検討しましょう。初期費用や追加機能のコスト、将来的な拡張性も考慮し、コストパフォーマンスの高いシステムを選ぶことが重要です。複数サービスと連携できるシリーズ製品は、バックオフィス全体の効率化にも寄与します。

3.サポート体制やセキュリティ対策が充実しているシステムを選ぶこと

クラウド会計はインターネット経由で利用するため、情報漏洩対策やアクセス権限管理、データバックアップなどのセキュリティ対策が不可欠です。電子帳簿保存法やインボイス制度などの法令対応状況も確認しましょう。また、導入後のトラブル対応や操作サポート、教育コンテンツの充実度も選定の重要なポイントです。安心して長期運用できるサポート体制の有無を必ず確認しましょう。

4.データの連携や移行がスムーズにできるシステムを選ぶこと

既存の業務システムやPOSレジ、給与・経費精算システムなどと連携できるかを確認しましょう。データ取込や仕訳の自動化、他サービスとのAPI連携が可能なシステムは、業務効率化やミス防止に直結します。また、過去データの移行が簡単にできるか、導入時のサポートがあるかも重要です。スムーズな連携・移行で現場の負担を最小限に抑えられます。

5.無料トライアルやデモを利用して、使い勝手や操作性を確認すること

システムの導入前には、無料トライアルやデモを活用し、実際の業務フローに合った使い勝手や操作性を確認しましょう。現場の担当者が直感的に操作できるか、必要な帳票やレポートが簡単に作成できるかをチェックすることで、導入後の定着率や業務効率化の効果が高まります。複数製品を比較し、自社に最適なシステムを選定しましょう。


上記のような特徴を合わせ持ったシステム選びが重要です。そこで、大規模な企業やグループ会社には、高度な会計処理が可能なクラウド会計システム「SuperStream-NX」がおすすめです。

SuperStream-NXは、予算管理や資金管理、経営分析などの機能が豊富であるため、経理業務の効率化だけでなく、迅速な経営判断にも役立ちます。これにより、ステークホルダーからの評価の向上にも期待ができるツールです。

 

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経理業務を効率化するクラウド会計システムの導入手順

クラウド会計システムを導入する際は、次のようなプロセスを踏むのが一般的です。

  1. 適切なクラウド会計システムを選ぶ
  2. クラウド会計システムの提供会社と契約する
  3. クラウド会計システムの設定を行う
  4. クラウド会計システムの利用を開始する

それぞれ解説します。

1.適切なクラウド会計システムを選ぶ 

まずは、自社の経理業務の規模や特徴、ニーズに合ったクラウド会計システムを選定することが重要です。

クラウド会計システムは、対応できる業務や機能、価格などがそれぞれ異なるため、複数のシステムを比較検討することをおすすめします。

また、複数のシステム会社を比較することで、問い合わせや質問に対する対応の良し悪しも比較できるでしょう。

2.クラウド会計システムの提供会社と契約する 

自社に合ったクラウド会計システムを選定したら、システムの提供会社と契約を結びましょう。

契約内容には、利用料金や支払方法、サポート体制、セキュリティ対策、解約条件などが含まれます。そこで、契約する際は、利用規約やプライバシーポリシーなどをよく確認しておくことが重要です。

3.クラウド会計システムの設定を行う 

システム会社との契約が完了したら、クラウド会計システムの設定を行いましょう。

設定内容には、会社情報や事業年度、勘定科目や補助科目、金融機関やクレジットカードとの連携、アクセスメンバーの登録・管理などがあります。

設定方法は各システムによって異なりますが、基本的に難しい作業はほとんどないため、安心です。

設定が難しい場合や不明な点がある場合は、提供会社にサポートを依頼しましょう。

4.クラウド会計システムの利用を開始する 

必要な機能の設定が完了したら、クラウド会計システムの利用を開始しましょう。

クラウド会計システムでは、経費精算や請求書発行、金融機関とのデータ連携、帳簿や伝票の作成、月次・年次決算の作成など、経理業務のほとんどが自動化されます。

利用方法は、クラウド会計システムによって異なりますが、基本的にはWeb上の操作画面で簡単に行うことが可能です。また、利用を開始する際には、提供会社から操作方法のトレーニングを受けることも可能です。

経理業務を効率化する際の重要ポイントと注意点

経理業務を効率化する際には、以下のようなポイントと注意点に留意する必要があります。

経理業務を効率化するための重要ポイント

経理業務を効率化するための重要ポイントは、次の3つです。

  1. 経理業務の現状を分析する
  2. 経理業務の改善方法を選択する
  3. 経理業務の効果測定と改善サイクルを回す

それぞれ解説します。

1.経理業務の現状を分析する

まず、経理業務の現状を分析することで、無駄な作業やボトルネック、属人化などの課題を明確にします。現状分析を行う際は、業務フローを可視化したり、工数やコストを計測したりするのが効果的です。

2.経理業務の改善方法を選択する

次に、経理業務の改善方法を選択することで、効率化の方向性を決めましょう。大手企業が経理業務を改善する際は、クラウド会計システムの導入がおすすめです。

ただし、自社の業種や規模、予算や目標に合わせて、最適なシステムを選ぶことが重要です。

3.経理業務の効果測定と改善サイクルを回す

最後に、経理業務の効果測定と改善サイクルを回すことで、効率化の成果を確認し、継続的に改善していきます。効果測定には、業務時間やミスの発生率、従業員満足度などの指標を用いるとよいでしょう。

また、改善サイクルには、PDCAサイクルなどのフレームワークを活用するのがおすすめです。

経理業務を効率化する際の注意点

経理業務を効率化する際は、次の2つに注意する必要があります。

  1. 法令や税制の変更に対応すること
  2. 経理業務の品質やセキュリティを確保すること

それぞれ解説します。

1.法令や税制の変更に対応すること

経理業務は、法令や税制の変更に敏感に対応しなければなりません。

例えば、2024年1から適用された改正電子帳簿保存法(改正電帳法)では、電子データで受け取った発注書や領収書、請求書などの書類は、紙での保存が不可となり、電子データのまま保存しなければならなくなりました。

このような法改正に対応するためには、経理業務のデジタル化やシステムのアップデートが必要です。そこで、これらに対応した前述のクラウド会計システムである「SuperStream-NX」の導入がおすすめです。

2.経理業務の品質やセキュリティを確保すること

経理業務は、企業の財務情報や機密情報を扱うため、品質やセキュリティの確保が重要です。

例えば、クラウド会計システムやアウトソーシングを導入する場合は、データの正確性や安全性、サポート体制や契約内容などを十分に確認する必要があります。

また、経理業務の効率化によって生じる空き時間を有効に活用するためには、経理部門の役割やスキル、教育方法の見直しなども必要となるでしょう。

 

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経理業務の効率化はキヤノンITソリューションズの「SuperStream-NX」におまかせ!

このように、経理業務の効率化には、クラウド会計システムの導入が欠かせません。ただし、自社の企業規模や業種などに合わせたシステムを選んで導入することが重要です。

そこでおすすめしたいのが、キヤノンITソリューションズの「SuperStream-NX」です。

「SuperStream-NX」は、クラウド会計システムとして多くの企業に選ばれています。

高度な機能と操作性を備え、コスト削減や保守・管理業務の負担軽減が可能です。さらに、高いセキュリティと可用性を提供し、ビジネスの成長に応じた柔軟な拡張性も魅力です。

AI-OCRを活用した業務の自動化と効率化も実現しており、手作業によるミスを減少させ、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。

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