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会計システムの機能一覧|導入すべき機能と選び方、メリットを解説

作成者: スーパーストリーム|2023.07.16

会計業務は、すべての企業にとってなくてはならない重要な業務です。しかし、企業の売上や収益に直結しない業務でもあるため、できるだけ効率良く会計処理を進めたいと考える方も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、会計システムの導入です。会計システムを活用することで、定型業務を自動化できるだけでなく、これまでの会計処理を素早く正確に処理できます。また、日々のお金の流れを管理する経理業務を可視化できるため、不正な会計処理を未然に防ぐことも可能です。

ただ、会計システムを導入する際は、自社に合った機能を実装することが大切です。会計システムにはさまざまな種類と機能があるため、まずは自社に必要な機能を明確にして、最適な会計システムを導入しましょう。

そこで今回は、会計システムの機能の一覧と導入すべき機能、選び方やメリットを解説します。これから会計システムの導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

会計システムとは?役割と導入目的も解説

会計システムとは、企業の会計や経理業務の効率化を実現するために、帳簿の記帳や帳票類の作成を自動化するためのツールです。

会計システムの役割と導入する目的

会計や経理の業務を手作業で行う場合は、伝票の作成から帳簿へ転記し、計算をしたうえで試算表や決算書、財務諸表などを作成します。そして、その数値やデータを基にして経営分析を行い、各部門においてマーケティング戦略の立案や経営判断の材料として活用するのが一般的です。

しかし、会計や経理の業務には煩雑な作業が多く、帳簿への転記や計算に1箇所でもミスがあると、間違っているところを探し出すだけでも膨大な工数が必要となる場合があります。このような人的ミスを最小限に抑え、なおかつ効率よく作業を自動化するのが会計システムの役割です。

近年は、多くの企業がIT化やDXを推進するために、会計システムの導入を進めています。ただ、会計システムを導入する際は、自社にあったシステムのタイプと機能を理解したうえで、実装することが重要です。

そこで以下では、会計システムを導入する際の3つのタイプや、会計システムの機能について詳しく解説します。

 

 

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会計システムの導入形態3つ

会計システムを導入する際に、まず確認しなければならないのが、次に紹介する3つの会計システムのタイプです。

  • インストール型
  • クラウド型
  • オンプレミス型

以下で、それぞれの特徴を解説します。

インストール型

インストール型の会計システムはパッケージ型とも呼ばれており、その名の通り「パッケージ」されたシステムを購入し、自社で使用するPCなどのデバイス(端末)にインストールするタイプのソフトです。

自社のPCにインストールすればすぐに使える手軽さがある反面、購入する際の費用が比較的高めであることや、税法や税制の変化に対応しにくいといったデメリットがあります。また、インストールしたデバイス以外で利用できないため、社外から会計業務を行うテレワークなどに活用できない点にも注意が必要です。

クラウド型

クラウド型の会計システムは、一般的な企業に最もおすすめのタイプです。

クラウド型のシステムは、インストール型のシステムと比較して初期費用が安い分、ランニングコストが必要です。しかし、頻繁に改正される税法や税制にもシステム開発会社がリアルタイムに対応してくれるため、自動的に最新のシステムを利用できるだけでなく、会計や経理担当者の業務負担を軽減できます。

また、クラウド会計システムの場合は、アクセス権とインターネット環境があれば、いつ・どこからでもアクセスできるため、難しいと言われていた会計業務のテレワークも実現可能です。また、会計業務のボトルネックとなりやすいセキュリティ対策も常に最新のものに強化されているため安心して使用できます。

そしてさらに、クラウド会計システムではさまざまな機能の中から自社に必要なものを選んで実装でき、途中で追加することも可能です。

このように、初期費用を抑えながら自社に必要な機能をカスタマイズでき、強化されたセキュリティ対策のもとで経理業務のテレワークを実現できるのがクラウド型の大きなメリットといえるでしょう。

 

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オンプレミス型

オンプレミス型とは、企業が自社の業務や体制に合わせてシステム開発を行ういわゆるオーダーメイド型のシステムで、ネットワークサーバーも自社で設置、管理する方法です。

オンプレミス型の会計システムを構築することで、自社に最適なシステムの構築ができる一方で、莫大な初期費用と時間が必要となります。また、運用するためのランニングコストも大きな負担となるため、機密事項を扱う大手企業向けのシステムといえるでしょう。

一般的な企業ではクラウド型の会計システムの導入で対応できるケースがほとんどですので、もし疑問のある方は、いつでもキヤノンITソリューションズにお気軽にご相談ください。

関連記事:オンプレミスとクラウドのメリットを比較|移行・併用のポイントも解説

 

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会計システムは分野別の4種類がある

企業会計には、大きく分けて「財務会計」と「管理会計」の2つがあります。また、支払業務に対応するために必要となる「債務・支払管理システム」と、入金業務を管理する「債権管理システム」を合わせた4つの分野それぞれに対応するシステムがあります。

以下では、それぞれの会計システムの役割を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

財務会計システム

財務会計とは、社外のステークホルダーに向けて公開する会計情報を管理するための業務です。そのため、財務会計では期間ごとや他社との比較ができる統一規格の決算書を作成する必要があります。

そこで、財務会計システムの導入によって適切な会計処理を実現しましょう。財務会計システムは、企業の経営状態を可視化するために、伝票入力や帳簿の作成、決算書や財務諸表の作成業務を自動化できます。

管理会計システム

一方、管理会計は財務会計とは逆に、社内で経営状況や事業の運営状況を把握するために、会計情報を管理する業務のことです。

管理会計では、社内の各支社や支店、地域、部門ごとに会計データを管理します。そして、この詳細なデータを基に経営分析や経営判断を行うため、常に最新の会計データをリアルタイムに抽出できる管理会計システムの導入が欠かせません。

このように、管理会計システムは社内に向けた会計データの作成と共有に役立ちますが、結果として社外のステークホルダーへの信頼度の強化にも貢献します。

関連記事:企業会計とは?税務会計や財務会計、管理会計との違いや目的を解説

支払管理・経費精算管理

支払管理・経費精算管理とは、請求書をはじめ、仕入先に対する債務の計上および支払処理などを包括的に管理、債務残高管理できる機能です。また、経費精算管理は従業員の経費・仮払を精算する機能です。

事業を運営する中では、複数の取引先への買掛金や支払手形などの債務処理が発生します。しかし、支払日の間違いや遅延は自社の信用を落とすことに繋がるため、毎月非常に煩雑な作業が経理業務のボトルネックとなっているケースが多く見られます。また、従業員が日頃活動する中で必要となる小口現金などの精算業務も、経理業務を煩雑にする要因の1つといえるでしょう。

このような定型業務を効率化し、ほとんどの作業を自動化できるのが「支払管理・経費精算管理システム」です。支払管理・経費精算管理システムを導入することで、さまざまな支払いや精算業務を、滞りなく最小限のリソースで管理できます。

債権管理システム

債務とは逆に、債権を管理する業務(支払いを受ける管理業務)も存在します。債権管理システムを採用することで、会社の収入と支出を同時に管理できるのが魅力です。

債権管理システムを導入することで、債権計上から入金入力、入金予定データと入金データとを突き合わせた消込処理までの一連の債権管理・入金業務ができます。また、債権の計上から回収までの包括的な管理ができるため、得意先ごとの細かな債権残高管理が可能です。

 

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財務会計システムの主な機能

それでは次に、各会計システムの主な機能について解説します。まずはじめに、財務会計システムの主な機能6つから解説します。

1.伝票入力機能

伝票入力機能とは、入金伝票や出金伝票、振替伝票など、さまざまな取引を伝票として入力する機能です。

財務会計システムを使うことで、入力したデータが自動的に仕分けられ、帳票に反映されます。

2.自動仕訳機能

自動仕訳機能は、上記で入力された伝票データを自動で仕訳します。これにより、簿記などの専門知識のない方でも、比較的容易に経理業務を行うことできるでしょう。

3.帳簿の作成と抽出機能

伝票入力機能と自動仕訳によって自動的に現金出納帳や総勘定元帳などの帳簿が作成されます。そして、作成された帳簿をいつでも印刷したり、PDFやCSVなどで抽出したりすることができます。

4.決算書や財務諸表の作成機能

上記で入力したデータを基に、決算書や財務諸表などの作成を自動的に行うことができます。

5.データ連携機能

データ連携機能は、銀行の取引データやキャッシュレス決済などの社外の電子データを、自社の会計システムと連携して自動的に管理できる機能です。

データ連携を可能にするためには、汎用性の高いシステムを選んで導入することが大切です。

6.固定資産管理機能

企業が所有する固定資産がある場合は、それぞれの償却期間や償却方法が異なるため、個別に管理する必要があります。

そのため、一般的な財務管理システムには、固定資産管理機能が装備されています。

 

 

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管理会計システムの主な機能

管理会計システムには、主に次の4つの機能があります。

1.予実管理機能

予実管理機能では、予算と実際のお金の動きを管理します。

2.経費管理機能

経費管理機能では、従業員が使った経費を管理します。経費管理は、経理業務を煩雑にするため、会計システムによって効率化することで経理担当者の負担と人件費の削減に役立つでしょう。

3.経営分析機能

経営分析機能では、さまざまな会計データや帳簿内容を自動分析することで、企業の経営状況や財務状況の客観的なデータを抽出できます。

このデータを基に経営陣が迅速な経営判断を下したり、社外のステークホルダーへの正確な情報提供を実現します。

4.シミュレーション機能

シミュレーション機能では、企業の会計情報を基に、近い将来の経営予測をたてることが可能です。

市場競争が激化する現代においては、このような客観的なデータを基に、経営判断を迅速に下すことが重要です。

 

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債務・支払管理システムの主な機能

債務・支払い管理システムには、主に次の2つの機能があります。

1.消込処理機能

消込処理機能では、支払いが完了した債務の消し込みを行います。消し込み作業を自動化したり、手作業で管理できる機能があります。

2.支払分析機能

支払分析機能は、自社にある債務残高や支払情報の分析を自動で行います。そして、どの部門で支払が多いかや、支払に対して債務が過剰でないかといった経営状況の分析を自動化します。

債権管理システムの主な機能

債権管理システムには、主に次の3つの機能があります。

1.入金管理機能

債権管理システムの入金管理機能には、入金伝票入力、FB(ファームバンキング)入金データ取込、入金データ取込などがあります。

入金伝票入力機能により、入金伝票を作成すると同時に帳票への入力を自動化できます。FB入金データ取込では、取引銀行へ入金されたデータの差出人を、あらかじめ振込依頼人名マスタなどを設定しておくことで自動的に判別します。また、得意先マスタ管理により、取引先グループごとに分類することも可能です。また、その取引先グループ単位での残高消込や自動消込にも自動で対応できます。

2.消込処理機能

消込処理機能には、入金予定データと入金データを照合して指定した条件で消し込みを行う「残高消込」や「自動消込」と、画面上でデータの内容を確認しながら手作業で消し込みを行う「手動消込」の3種類があります。

「手動消込」では明細単位での消込処理が可能で、消込結果をチェックリストで確認できるため、人的ミスを予防できます。

下記は、債権管理システム「SuperStream-NX」による入金予定データの消込事例です。

出典:キヤノンITソリューションズ

3.相殺処理機能

相殺処理機能では、特定の取引先に債権と債務の両方が発生する場合にあらかじめ該当する取引先を登録しておくことで、債権情報と債務情報の相殺処理を自動的に行い、相殺仕訳を作成できます。

上記のような機能は、あくまで会計システムの主な機能です。会計システムの種類によっては、他のさまざまな業務にも対応可能です。

 

会計システムの選び方と得られる4つのメリット

ここでは、近年主流となっているクラウド会計システムを導入することで得られる4つのメリットについて解説します。

関係者がいつでもアクセスできる

クラウド会計システムを導入することで、インターネット環境がある場所であれば、いつでもどこからでもシステムへのアクセスが可能です。そのため、時間や場所に制約されることなく、会計や経理業務に対応できます。また、リアルタイムに会計システムにアクセスして必要な情報を抽出できるため、経営判断を迅速にできるのが魅力です。

オンライン環境のある場所から容易に会計データや会計システムにアクセスできることで、テレワークなどの柔軟な働き方を実現できるのも、クラウド会計システムを導入するメリットです。テレワークでは会計や経理担当者が働く場所を自ら選べるため、快適な環境でストレスが軽減し、業務の効率化にも期待できます。

セキュリティ対策を強化しやすい

クラウド会計システムは、常に最新のセキュリティシステムに対応しているのもメリットです。企業にとって会計情報は重要な機密事項の1つであるため、情報漏洩や紛失などのリスクを低減できることで、ステークホルダーの高評価にも繋がるでしょう。

また、データのバックアップが自動的に行われるため、データの保護や復旧作業が容易にできて安心です。

税法や会計案件の変更に対応しやすい

クラウド会計システムは拡張性が高いため、組織の成長による会計案件の変化に合わせて柔軟にシステムを更新できます。また、定期的なアップデートや最新機能の導入が比較的容易にできるため、税法などの改正に自動的に対応可能です。

自社の会計や経理案件に合わせてカスタマイズしやすい

クラウド会計システムは、企業ごとのさまざまな会計案件に合わせてオプション機能を追加してカスタマイズできる点も魅力の1つです。

特筆すべき会計システムのオプション機能には「AI-OCR」や「BIツール」「データ連携(コネクト)」などの機能があります。

AI-OCRでは、請求書の入力業務をAI-OCR(請求書)に置き換えることで、担当者の負担軽減と生産性向上を実現できます。

BIツールでは、個社単位に蓄積された財務・人事/給与データを、さまざまな表現方法で分析し、結果を共有することが可能です。また、グラフ生成機能により、経理・人事担当者の報告書・レポート作成業務の効率化とペーパーレス化を実現します。

データ連携(コネクト)機能を活用することで、システム間の連携をノンプログラミングで構築できる可能性があります。自動連携によってWebやExcelなどへのデータ展開も可能となり、業務プロセスの効率化や、データ活用の幅がより一層広がるでしょう。

会計システムやオプション機能の詳しい内容については、キヤノンITソリューションズの公式サイトを、ぜひご参照ください。

 

下記の資料では、累計10,345社以上が導入し、高度な技術力で快適な操作性を提供している経営基盤ソリューション(財務会計|人事給与)SuperStream-NXの製品資料を無料でダウンロードできます。ぜひご参照ください。

会計システムの機能のまとめ

このように、会計システムには「財務会計システム」「管理会計システム」「債務・支払管理システム」「債権管理システム」などがあり、管理すべきどのデータも企業の事業運営に欠かすことのできない重要な情報です。

会計システムを導入する際は、信頼のできる会計システムとベンダーを選ぶことが重要です。また、会計システムを選ぶ際は、拡張性の高いクラウド会計システムの導入をお勧めします。

そこでおすすめしたいのが、キヤノンITソリューションズの「SuperStream-NX」です。

「SuperStream-NX」は、クラウド会計システムとして多くの企業に選ばれています。

高度な機能と操作性を備え、コスト削減や保守・管理業務の負担軽減が可能です。さらに、高いセキュリティと可用性を提供し、ビジネスの成長に応じた柔軟な拡張性も魅力です。

AI-OCRを活用した業務の自動化と効率化も実現しており、手作業によるミスを減少させ、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。

下記のページでは、「経営基盤ソリューション SuperStream-NX」の詳しい内容を解説しています。登録なしでご覧いただけますので、この機会にぜひご参照ください。

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