シンプルな運用ながらクラウド移行で基盤運用の負担軽減を可能に 約2,000 名の人事情報の管理と給与の自動計算を実現
■事業内容 : その他
■ カジュアルウェア・服飾雑貨・小物・ シューズの企画・輸入・販売
■ イベント・スクール等の企画・運営
■ 飲食店舗運営
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導入の背景
アクションスポーツを中心にスポーツ用品の販売や
スクール・イベント運営を手掛ける
1968年にスポーツ用品販売店として紫商会を設立、現在は郊外ショッピングモールのテナントを中心に全国130を超える店舗を展開している株式会社ムラサキスポーツの持ち株会社である株式会社ムラサキホールディングス。
サーフィンやスケートボード、スノーボードといったアクションスポーツを中心とした各種スポーツ用品の企画・輸入・販売およびカジュアルウェアやアクセサリーなどの企画販売を手掛けており、大会や各種イベント・スクールの運営を通じて、アクションスポーツの普及に大きな役割を果たしている。
経営哲学である「人がいて、ムラサキスポーツがある。」をPHILOSOPHYに、働くメンバーのやる気や創意工夫を最大限に生かす「自主運営主義」を軸に、各店舗の個性とスケールメリットを生かした経営戦略を融合させることで、より効率的な事業運営と人を生かす組織づくりの両立を目指している。
導入の課題
事業拡大を視野に手作業での給与計算から脱却、人事システムの整備を希望
そんな同社では、長年活用していた給与システムについて、事業規模が拡大するなかで、使い勝手に関して課題が顕在化していた。
「そのときの給与システムは、人事マスタを持たずに単に金額そのものを入力して出力するようなシンプルな仕組みでした。人事システムと連携しながら給与マスタを参照して自動計算するような仕組みではなかったのです」と当時の状況を説明するのは管理本部 人事グループ 峰岸 秀介氏だ。
物販を中心に事業を展開している同社だけに、POSシステムなど店舗系の仕組みが優先される傾向にあり、管理系の仕組みについては十分な環境とは言えない状況が続いていた。
また、今後の事業拡大を視野に入れるとアナログ的な管理では負担が大きく、事業成長を支えるためにも、人事管理と連携しながら給与計算が自動化できるようなシステムづくりが求められたのだ。
システム選定と導入
自由度が高くカスタマイズが容易、
クラウド移行でも使い勝手が変わらないことを評価
新たな環境づくりにおいては、同社の事業規模に適したパッケージ製品とともに、フルカスタマイズで構築する仕組みも含めて複数の提案を受けるなか、SuperStreamに注目したという。
「基本としては、異動など人事の履歴管理が実施でき、給与マスタを設定することで自動的に給与計算が可能な仕組みを前提に検討しました。
そして既存とのフィット&ギャップを実施した上で、自由度の高くカスタマイズが容易な仕組みとしてSuperStreamに注目したのです」と同本部 給与計算グループの小林 秀樹氏は語る。
そこで、SuperStreamを人事給与システムの基盤として導入してオンプレミスで運用をスタート、2016年より数年間安定した仕組みとして活用を続けてきた。
そして2021年にはサーバーの保守切れを迎えるにあたり、新たにクラウド環境の人事給与システムを検討することに。
そこで、使い勝手の変わらない最適な仕組みとして、改めてSuperStream-NXに白羽の矢が立つことになる。
「人事給与の仕組みは、基本的には本社の管理部でしか使わない前提です。店舗の所属長など、利用するメンバーを増やすのであれば使い勝手を新たに刷新することもあり得ますが、これまで使っていたSuperStreamでかなり満足していました。
過不足なく利用できる点で、SuperStream-NX選択に迷いはありませんでした」と峰岸氏。
また、セキュリティ対策やバージョンアップなどの対応、情報のバックアップなど、自社にて対応しなければならないオンプレミスに比べて、事業者側に任せることができるメリットも勘案し、クラウド移行へと舵を切ることに。
結果として、人事給与の基盤としてSuperStream-NXを選択することになった。
導入効果
2,000名の給与計算や人事情報を管理する基盤として
安定運用を続けるSuperStream-NX
現在は、正社員やアルバイト含めた7,000名がSuperStream-NXの人事給与ソリューションの人事マスタに登録されており、給与計算を行うためのプラットフォームとして活用されている。
採用段階からメンバーの基本的な情報はもちろん、所属する店舗や給与支払いに必要な口座情報、家賃補助の有無などを詳細に記録し、店舗の異動履歴も含めて人事マスタとして登録、結婚や出産などの際に情報更新を適宜行っている。
現状は管理部のメンバーだけがSuperStream-NXにアクセス可能で、過去の履歴含めた人事情報が欲しいという依頼があった場合は、管理部が必要な情報を抽出して各部に提供している状況だ。
「変更のたびにきちんと人事マスタが更新されるため、たとえば直近数ヶ月の退職者情報や店舗におけるメンバーの入れ替わりなどもすぐに汎用検索で抽出できるようになりました。
各部署から人事に関連したリストの要望があっても、すぐに提供できるようになって助かっています」と峰岸氏は評価する。
SuperStream-NX導入以前は、情報を抽出してまとめて提供するまでに半日かかっていた作業も、今は1時間もかからずに必要な情報が提供できるようになっているという。
クラウドに移行したことで、汎用検索で結果が得られるまでの時間も短縮されるなど、業務効率の向上にも寄与していると評価の声が寄せられている。
「もともと人事システムが不在の状態から仕組みを整備しており、現状はシンプルな人事管理が中心です。メンバーの年間評価や優秀社員賞などの受賞履歴などは記録していますが、研修の受講状況やスキルなどは今後の運用体制も含めて検討していきます。」と小林氏。
給与計算については、外部の勤怠管理システムから勤怠情報をインポートし、設定された給与パターンをベースに全てのメンバーに対する給与計算を自動化することに成功している。
ただし、小売業としてよくある社販割引などの処理は、別のシステムから情報を取得したうえで個別に手作業にて計算し、給与から天引きを行うような処理を実施している。
「給与計算については、各種手当が多く存在しており、1つの手当を計算するだけでも数十の項目をチェックして計算式が動くようになるなど、それなりに複雑な処理が必要です。導入当初にコンサルタントと一緒にパターンを全て洗い出し、自動計算できるようにしています」と小林氏は説明する。
今回クラウド環境へ移行したことで、セキュリティ面はもちろん、法改正への対応などバージョンアップ時の負担も個別に対応せずに済むなど、安心感の醸成につながっていると高く評価する。
システム部門がPOSを中心とした店舗システム側にリソースを割かざるを得ないなか、クラウド側に管理が任せられることのメリットは大きいという。
今後の展望
SuperStream-NXが持つ勤怠管理の活用や周辺システムとの連携など
新たな環境づくりへの展開も期待
現在、給与計算の元データとして外部の勤怠管理システムを活用しているが、いずれはSuperStream-NXが持つ勤怠管理(TM)を活用し、勤怠情報の入力から給与計算までを1つのプラットフォーム上で実現していきたいという。
また、今でも人事マスタは整備しているものの、過去の異動履歴などは全てSuperStream-NXに移管できていない。
今後も継続して人事マスタの整備を続け過去情報の統合も行っていく予定だ。
「将来的にはボタン1つで情報が欲しいメンバーが自分で抽出できるよう、人事マスタを他部署にも活用できるような環境づくりを進めていきたい」と小林氏。
峰岸氏も「人事異動は、営業部など各部署が密接に関わり決定されます。その流れは変わりませんが、SuperStream-NX側に蓄積された情報もうまく活用し、営業部でもうまく活用できるような将来像は描いています」と語る。
また現在人事関連の諸届については、社内のイントラネット上で展開しているワークフローを使っているが、将来的にはSuperStream-NXが持つワークフロー機能を活用して申請から承認までを一気通貫で行っていきたいという。
「全社員にライセンスを付与することが必要ではありますが、できれば住所変更などの手続きもSuperStream-NX内で申請から承認、登録までが実施できるような環境に持っていきたい」と峰岸氏。
現在は会計やPOSシステムなど周辺システムとはCSVなどで手作業での連携が中心だが、SuperStream-NXが持つシステム連携ツールなどを活用し、自動的に取り込んでいくことで業務の効率化に役立つような環境づくりにも興味を持っていると最後に語っていただいた。
パートナー情報とコメント
お客様情報
会社名 | 株式会社ムラサキホールディングス |
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本社 | 東京都台東区上野七町目14番5号 |
URL | https://www.murasaki.co.jp/ |
従業員数 | 1,946人 |
事業内容 | ■ アクションスポーツ用品の企画・輸入・販売 ■ カジュアルウェア・服飾雑貨・小物・シューズの企画・輸入・販売 ■ イベント・スクール当の企画・運営 ■ 飲食店舗運営 |
※本導入事例に記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。