導入の背景
インボイス制度対応に合わせて財務会計システムの刷新を検討
1930年に創業し、現在はアジア圏を中心に13ヶ国にまで事業を拡大。国内では600軒を超える店舗を展開している株式会社パリミキ。パーパスである“「トキメキ」と「あんしん」でお客様をより豊かに”を実現するために、2023年度より経営の中心にCX(顧客体験)を据え、店頭の顧客体験を中心にCX改善活動に取り組んでいます。またお客様アンケートのデジタル化を進めることで、課題の明確化・解決の迅速化に努めています。
さらにパーパスの「あんしん」を実現するべく、人材育成方針の柱の一つとして、社員の眼鏡作製技能士の資格取得を支援。2023年度には994名もの社員が資格を取得しています。
同社の財務経理部では、長年財務会計システムとして海外製のパッケージを活用してきましたが、法制度改正への柔軟な対応が難しく、2020年頃にインボイス制度導入への準備を進める中で、財務会計システム刷新を検討し始めました。
導入前の課題
手作業の負荷や、データ量の増加による旧システムの処理速度の低速化
「旧システムは我々の運用に合わせて多くのカスタマイズを実施していたことから、将来的な改修について費用的な面でも課題が顕在化していました」と語るのは、財務経理部 財務課 チーフ 古川 英宏氏です。
日々の業務内においても課題がありました。「旧システムでは貸借の項目数を揃えた仕訳しか計上できず、膨大な数の諸口計上仕訳が必要でした。データ量が膨らんでしまい、処理時間にも影響を及ぼしていたのです。システム刷新のきっかけはインボイス制度の導入でしたが、その他にも手作業の負荷が高いことなど、日々の業務の中でも課題が多々ありました」と同課 渡邊 絵里子氏は振り返ります。
また管理会計のシステム化が整っておらず、店舗ごとの損益計算書は手作業で作成せざるを得ませんでした。法制度改正への対応と併せて、日々の業務を効率化できるような、新たな環境への刷新が求められました。
システム選定と導入
現場メンバーにとっての使い勝手の良さと
シームレスな周辺システム連携が決め手
新たな環境選びにおいて、法制度改正に柔軟に対応できることを前提に、現場のメンバーにとって使いやすいかどうかを最優先に考えました。また周辺システムとも連携した、業務全体の効率化を実現できるようなシステムが求められました。
そこで注目したのが、法制度改正への柔軟な対応が実現でき、さらに直感的に操作しやすいUIデザインのSuperStream-NX Cloudでした。「複数のソリューションを試してみたところ、使いやすいという声が現場メンバーから最も多くあがったのがSuperStream-NX Cloudでした。UIがわかりやすく、直感的に使いやすいという印象を受けたのです」と同課 木村 恵氏は言います。最終的に国内システム3社で比較したところ、93%の現場メンバーがSuperStream-NX Cloudを使いたいと回答。
システム連携の面でも、SuperStream-NXシステム連携ツールConnectを使って、ワークフローとの連携を自動化できる点も評価の1つに挙げています。「内部統制という面でも、連携部分がシステム化されていることが重要です。またベンダー固有の仕組みで固めるような他ソリューションよりも、周辺システムとの外部データ連携が容易な点も高く評価できました」と古川氏。
導入効果
支払業務の人的リソースを70%削減
組織全体の業務効率化を実現
現在は、財務経理部を中心に25名ほどでSuperStream-NX Cloudを活用しており、GL(財務・管理会計)を中心に、AP(支払管理)やAR(債権管理)、FA(固定資産)を利用。さらにシステム連携ツールConnectや、請求書の入力処理を自動化するSuperStream-NX AI-OCRなども活用しています。
本社の間接部門に届く請求書は、外部の経費精算ワークフローの申請・承認を経て、SuperStream-NX AI-OCRへ取り込み、 自動で支払伝票の起票・請求書の添付を行います。予め発生する仕訳パターンをマスタ登録することにより、毎月300件を超える請求書の処理が自動化され、以前に比べ日々の支払業務の約50%ほどの工数を削減できています。
さらにSuperStream-NX AI-OCRで入力作業を効率化することで、10名で担当していた支払業務を、3名だけで対応できています。また以前は費用が発生した各部署で仕訳を入力していましたが、財務経理部だけで入力処理を完結できており、組織全体での業務効率化を実現できています。
仕訳情報がリアルタイムに反映される点も高く評価しています。「結果をすぐに確認できるだけでなく、承認前の情報もチェックできるため、伝票処理の進捗状況も把握しやすい」と古川氏は高く評価します。複数画面を立ち上げて処理できるマルチウィンドウ対応など、その他にも使い勝手の良さを実感していると言います。「管理項目の多さにも助かっています。例えばプロジェクトコードを使うことで、展示会ごとに費用を管理できるため、企画書の作成にも役立っています」と渡邊氏。また消費税レポートや店舗PLなどもSuperStream-NX Cloud内で確認でき、データを個別に抽出する手間も軽減できています。
今回、提案から導入支援を手掛けた株式会社WorkVisionについては、同社の意向に沿って柔軟な体制で支援を継続しており、CS評価がとても高いです。「何度も足を運んでいただき、要件定義前から我々の希望に沿ったイメージを作成いただくなど、本当に手厚く支援いただきました。不安がない状態で契約から要件定義まで実施できたことに感謝しています」と渡邊氏は言います。
今後の展望
データ活用による管理会計の充実など、標準機能のさらなる活用を目指す
今後は予算管理や資金繰管理などもSuperStream-NX Cloudに取り込んでいき、活用の幅をさらに広げていきたいと言います。また海外子会社からは、外部システムから処理結果を連携し連結処理を行っていますが、いずれはSuperStream-NX Cloudで一元管理したいと考えています。さらに財務経理部から提供していた帳票も、今後は必要な部署が自らSuperStream-NX Cloudから取り出せるように環境を整備していきたいと語っていただきました。
パートナー情報
株式会社WorkVision
お客様情報
会社名 |
株式会社パリミキ |
本社 |
〒108-0075 東京都港区港南1丁目6番31号 |
URL |
https://www.paris-miki.co.jp/ |
従業員数 |
2,907名(2023年3月31日現在) |
事業内容 |
眼鏡およびその関連商品を主に取り扱う眼鏡専門店チェーン 郊外型店舗、テナント型店舗およびビルイン型店舗を国内に展開 |
※本導入事例に記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。