わずか3カ月の短期間導入で事業拡大に備えたガバナンス強化を実現
ワークフロー承認機能の整備に加え、データ集計時の手作業を削減

■事業内容 : 電気・ガス・熱・水道業
- 再⽣可能エネルギー等による発電事業及び、発電設備の運⽤・保有、
並びに電気の供給・販売等に関する業務 - 前号に附帯関連する一切の事業
導入前の課題
導入効果
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■事業内容 : 電気・ガス・熱・水道業
導入前の課題
導入効果
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株式会社リエネは、東急不動産株式会社の100%子会社として、「今だけではなく未来の子供たちのために、クリーンエネルギーを通じて持続可能な社会を実現する」ことをミッションに2021年に設立されました。再生可能エネルギー電気を「つくる」開発・管理運営から「つかう」売電まで一貫体制で行い、再生可能エネルギーのプロフェッショナル集団として事業を展開しています。
同社ではさらなる事業拡大を目指しており、それに備えた組織基盤の整備を進めています。その一環として、会計におけるガバナンス体制や、会計データの管理体制の整備が求められていました。
同社は創立以来から、安価で手軽に利用できる会計システムを利用していましたが、さらなる事業拡大を目指す中で、既存システムでは対応が不可能であると判断し、新たなシステムへの刷新が必要となりました。「次期計画の方針が展開されたタイミングで、会社組織を拡大するための基盤整備を進めるよう指示があり、新たな環境づくりの検討を始めました」と事業統括本部 事業統括部 財務経理課課長 西 さやか氏は当時を振り返ります。
既存の会計システムでは、大きく3つの課題が顕在化していました。1つ目が全体的な機能不足です。予実管理や配賦機能など事業拡大に必要な機能が不足していました。またコード管理の機能が備わっておらず、手作業での会計データの集計による、作業負荷や人的ミスのリスクがありました。3つ目は承認機能や権限種類の不足です。アクセス権限が詳細に割り当てられなかったため、現場社員にデータ入力を任せられず、その結果経理部門側で全てのデータ入力が必要となっていましたが、事業拡大に耐えうる環境を整えるには、ガバナンス強化に加え、現場での分散入力ができるようにする必要がありました。
既存環境と同様に、財務会計と債権・債務、経費精算が同一パッケージであることを条件に、10を超えるソリューションを検討した結果、選ばれたのがSuperStream-NXでした。「同一パッケージだったものをそれぞれ別システムにすることで、リプレイス後に以前できたことができなくなると、現場が不便に感じることが予想されました。SuperStream-NXは当社が希望する全てのモジュールが一つのパッケージでそろうだけでなく、証憑管理が実装できる点も、我々にとって最適と感じました」と西氏は言います。また「SuperStream-NX Cloud(Compact)」を活用することで、初期費用を抑えつつ将来的に柔軟なスケールアップが実現できることも決め手の一つとなりました。
西氏は、項目ごとのコード管理はもちろん、申請承認のワークフローも実装できるなど、同一パッケージでガバナンス強化を実現できる機能が備わっている点を高く評価しています。画面が洗練されたSuperStream-NXは操作性も高く、使い勝手の面で魅力的だったと言います。また、給与や勤怠などの仕組みも、将来的に同じ環境で利用できるSuperStream-NXを高く評価しました。
短期間での導入が望まれているなか、導入パートナー企業から希望に合った提案が得られたこともあり、SuperStream-NXの採用を決断しました。
はじめに財務会計・管理会計のGLを中心に、支払管理・経費精算管理のAPや債権管理のAR、証憑管理のEDを導入し、のちに固定資産のFAや建設仮勘定管理のCPを追加するように段階的に機能を拡張していきました。
入力データの承認プロセスがワークフロー機能で整備されたことで、ガバナンスの強化に貢献し、グループ全体で行われている監査にも適切に対応できたと西氏は評価します。「以前は承認機能がない部分もあったため、経理部門が直接データを入力することもありました。内容によっては現場や上長に再度確認する必要があり、効率が悪い状況でした。今は上長の承認を経てからデータが送られてくるため、確認作業の効率化に大きく役立っています」と事業統括本部 事業統括部 財務経理課 アシスタントマネージャー 吉濱 豪氏は高く評価します。また誰がいつ請求書を発行したのかを把握できることで、入金状況が適切に管理でき、組織として統制された環境整備にSuperStream-NXが大きく役立っていると吉濱氏は言います。
さらに入金消し込みの処理精度が高く、手動での消込作業が減った点や、総勘定元帳が見やすい点、Excelとの親和性の高さなど、利便性の高さも評価いただきました。
パッケージ選定からわずか3カ月足らずで稼働させるという、短期間での会計システムの刷新プロジェクトでしたが、成功を収められたのは、提案から導入まで支援したSCSK Minoriソリューションズ株式会社の強力なサポートがあってこそだと西氏は言います。「3カ月後に本稼働させることは必須条件でした。この短期間でどうしたら予定通りのモジュールで本稼働できるかを第一に考え、リードしていただきました。期待通りの環境が整備できて大変感謝しています」と高く評価します。吉濱氏も「予定通りに進められないことも多々ありましたが、毎週のようにスケジュールを見直していただきながら、我々に寄り添ってご支援いただけました。本当にありがたかったです」と力説します。
今後は決算処理までの業務を一通り実施し、軌道に乗せていきたい考えです。「スケジュールを優先したことでまだ使いきれていない機能もあるため、今後は活用の幅を広げながら、さらなる業務効率化につなげていきたい」と西氏は意欲的です。「アクセス権の設定等も含め、組織としてさらなる統制の取れた環境整備が必要です。需給管理システムや人事、給与、勤怠システムなど外部システムとの連携も含めて、全体的に統合していけるような環境を作り上げていきたい」と今後について西氏に語っていただきました。
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
会社名 | 株式会社リエネ (英文表記(略称): ReENE Co., Ltd.) |
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本社 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-21-1 渋谷ソラスタ |
URL | https://www.reene.co.jp/ |
従業員数 | 34名(2024年4月末時点)(※東急不動産㈱環境エネルギー事業本部員:110名) |
事業内容 |
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※本導入事例に記載された情報は初掲載時のものであり、
閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。