管理部の実務課題解決コラム 2021.07.07 (UPDATE:2024.11.25)
株式会社アクリア
株式会社アクリア、コンサルタントの成田です。
前回から引き続き「連結決算の一連作業」について取り上げていきます。
連結決算の一連作業は、大まかなステップとして、
があり、今回は④事後検証を説明します。
連結精算表を一通り作成した後、連結精算表に誤りがないかどうかを確認するため、事後検証を行います。事後検証は、様々な方法がありますが、例として以下の方法があります。
なお、以下の方法は、会計監査でも似たような手続きが行われているため、検証結果を監査法人に提供することで、監査工数の削減にも効果があると考えます。
今回連載させていただいた「連結決算の一連作業」については、
・新規に子会社を設立したり、他の会社を買収したりして、初めて連結決算を行う会社の経理担当の方
・単体決算は何年も携わっていたが、ジョブローテーション等で初めて連結決算を担当することになった経理担当の方
を対象に記載させていただきましたが、現在連結決算を担当されている経理担当者の方にも有用になればと思い、記載しております。
これは、実際の実務では、連結決算担当者は「③連結仕訳の入力」のみを実施し、「①事前準備」「②連結パッケージ入手時の作業」「④事後検証」が疎かになっているケースが少なくなく、この場合、
・一発で正確な決算数値が作れず、何度も連結財務諸表の手直しが必要になる。
・手直し作業増えることで、経理リソースが不足する。
・手直しの都度、監査手続が必要なため、監査コストが増加する。
などの課題が発生しているものと考えられるからです。
しかしながら、3回にわたり紹介させていただいた「連結決算の一連作業」を実践していただければ、これらの課題は、完全には解消されなくとも、ほとんど問題にならなくなると確信しています。
仕組みを変える時はより多くのパワーが必要なため、一時的に大変になると思いますが、是非実践していただけますと幸甚です。
連結決算の一連作業(その1)でも記載させていただいたとおり、実務においては「決算時に起こるであろう事象を見据えた準備及びその情報共有」「次回決算に向けた過去の振り返りと次回に向けた改善案の整理・合意・実行」といった専門的内容における親子会社間のコミュニケーションやルールの合意・実行が連結決算をスムーズに進めるために重要となります。
専門家を利用するメリットとしては、準備段階で用意すべき内容を多くの事例から蓄積していること、各種システムの機能について熟知していること、外部専門家からの意見を通じて社内のコンセンサスが取りやすいことがあります。アクリアでは、多数の連結支援実績があり各社様の組織文化や各種システムに応じて最適なソリューションをクライアントと協議しながら実務運用に結び付けていくことが可能です。
改善案はあるものの社内合意を取り実行するマンパワーが足りないケースが多いかと思いますが、課題を整理して見える化し、社内での協議を経てコンセンサスを得たうえで実際に手を動かしつつ実行面を適正規模でサポートできる点も特徴です。
本コラムで記載したノウハウを実行頂ければ、社内で改善が進み、正確性はもとより決算早期化にも繋がります。
また専門家の利用により、効果的かつ即効性のある改善に取り組むこともできますので自社の業務課題に当てはめてご検討頂けますと幸いです。
株式会社アクリア
株式会社アクリア 上場会社に特化した会計コンサルティングファーム。
2011年7月設立。公認会計士25名、公認会計士協会準会員13名、税理士10名(うち、公認会計士同時登録6名)が在籍(非常勤含む)。 代表取締役:川崎勝之(公認会計士/税理士) 平石智紀(公認会計士/税理士)
東京都渋谷区代々木3-23-4 VORT西新宿Ⅱ 2階
http://www.accrea.co.jp
(事業内容)
決算・日常業務改善支援、管理体制構築支援、買収後のPMI業務、IPOアドバイザリーサービス、適時開示サポートサービス M&Aアドバイザリーサービス(財務デューデリジェンス,企業価値評価,ディール実行支援)、教育・研修事業 各種税務サービス(税務顧問、税務コンサルティング等)、経理業務効率化・体制整備サポートサービス、事業承継サポートサービス