トレンド情報 2024.02.13 (UPDATE:2025.03.15)
スーパーストリーム
経理業務は、企業の財務状況を正確に把握し、効果的な経営判断を支える重要な役割を果たします。しかし、経理業務には膨大なデータの入力や計算、分析が必要で、時間や労力がかかるのも事実です。
そこで、経理業務を効率化するために、エクセルのスキルや関数の活用が効果的です。エクセルは、表計算ソフトとして広く使われており、さまざまな機能やオプションがあります。しかし、その中でも、経理業務に特に役立つものがあります。例えば、IF関数やSUMIF関数、VLOOKUP関数などは、条件に応じて計算や検索を行うことが可能です。また、ピボットテーブルやグラフは、データの集計や可視化を簡単に行うことができます。
これらのスキルや関数をマスターすれば、経理業務の品質やスピードを向上させることができるでしょう。
そこで今回は、経理業務をエクセルで効率化するために、使用頻度の高い会計スキルや関数を解説します。経理業務に携わる方は、ぜひ参考にしてください。
エクセルは表計算ソフトとして、経理業務において数値の計算やデータの整理に役立ちます。また、会計システムを補完する役割もあり、自社のオリジナルな情報整理に柔軟に対応できます。さらに、導入やランニングのコストが低く、多くのパソコンにプリインストールされている点もメリットです。
一方で、エクセルにはデメリットもあります。例えば、フォーマット作成の手間がかかることや、情報の共有が困難なこと、さまざまな法改正に独自に対応しなければならないことなどです。また、大量のデータ処理や複雑な計算には、エクセルの知識やスキルが必要となりますし、データ漏洩の危険性もあります。
このように、経理にエクセルが必要かどうかは、会社の規模や業務内容によって大きく異なります。一般的に、零細企業や個人事業などの、経理を1人で担当するような場合は、エクセルでの経理も可能です。しかし、大手企業や上場企業などのステークホルダーが多い企業では、会計システムの導入を検討する必要があります。
ただ、大手企業や上場企業においても、エクセルを活用するシーンは多くあります。例えば、営業成績や経費などを各部門で管理してデータ化したり、統計分析を行う際にも活用可能です。
そこで、以下では、経理業務を含めた、エクセルの便利な機能を紹介します。
経理業務でよく使うエクセルの機能としては、以下のようなものがあります。
フィルター機能は、必要なデータを選んで表示する機能です。
データタブにある「フィルター」をクリックすると、見出しセルの右側にドロップダウンボタンが現れます。そこから、表示したい条件を選ぶことが可能です。
並び替え機能は、バラバラなデータをきれいに並べ替える機能です。
並べ替えたいセルを選択し、ホームタブにある「並べ替えとフィルター」ボタンから「昇順」や「降順」でデータを並べ替えることが可能です。
複数の項目で並べ替える場合は「ユーザー設定の並べ替え」を使います。
ピボットテーブルは、多くのデータを見やすく集計するための機能です。
ピボットテーブルという集計用の場所を作り、データをわかりやすく整理して表示させることが可能です。
挿入タブにある「ピボットテーブル」をクリックすると、集計したい範囲やレポートを作成する場所を指定できます。そして、右側に現れた「ピボットテーブルのフィールド」で集計したい項目を選んでドラッグすると、自動的に計算してくれます。
マクロは、操作を記録して自動で実行する機能で、毎月同じ操作を行う場合などに便利です。
表示タブにある「マクロ」ボタンの下半分をクリックすると表示されるメニューから「マクロの記録」をクリックすると、マクロの記録がスタートします。記録する前に手順に間違いがないか確認しておきましょう。
記録中はシートの左下に黒い四角のアイコンが表示されますので、記録を終了する際にクリックします。
実行する際は、表示タブの「マクロ」をクリックするとダイアログが表示されるので、実行したいマクロ名を選んで「実行」ボタンをクリックします。
経理でよく使うエクセルの関数には、以下のようなものがあります。
SUM関数は、指定した範囲内の数値をすべて合計した値を求めてくれます。
例えば、=SUM(B3:B20)と入れると、セルB3からB20までの数値を合計します。
COUNTIF関数は、指定した範囲内に条件に合うデータがいくつあるかを数えてくれます。
例えば、=COUNTIF(D:D,“<10000”)と入れると、D列に入力されている数値のうち、10000未満のセルの個数を自動で数えることが可能です。
VLOOKUP関数は、別に準備した表から検索条件に一致した行を検索し、その行にある内容を表示してくれます。
例えば、=VLOOKUP(B2,F1:J50,2,FALSE)と入れると、F1からJ50にある一覧表を、B2に書いてある条件で検索し、見つかった行の左から2番目のセルの内容を表示します。
経理でよく使うエクセルのショートカットキーには、以下のようなものがあります。
選択したセルや範囲をコピーするには「Ctrl+C」を押します。
上記でコピーした内容を別の場所に貼り付けるには「Ctrl+V」を押します。また、貼り付けのオプションを選ぶには「Alt+H+V」を押してから、S(形式を選択して貼り付け)、F(数式の貼り付け)、V(値貼り付け)などのキーを押します。
作業中のファイルを上書き保存するには「Ctrl+S」を押します。また、名前を付けて保存する場合は、F12を押します。
シート内の特定の文字や数値を検索するには「Ctrl+F」を押します。検索ボックスに検索したい内容を入力してEnterを押すと、最初に一致したセルに移動します。また、次の一致するセルに移動するには、Enterを押し続けます。さらに、置換する際には「Ctrl+H」を押します。
エクセルで経理の仕事を効率化するには、次のようなコツがあります。
それぞれ解説します。
エクセルでできるデータの整理には、以下のような方法があります。
フィルター機能や並べ替え機能を使って、必要なデータだけを表示したり、順番を変えたりできます。
ピボットテーブルを使って、大量のデータを集計したり、さまざまな角度から分析したりできます。
マクロを使って、毎回同じ操作を自動で実行できます。
エラーの防止には、以下のような方法があります。
VLOOKUP関数を使って、別の表からデータを検索して表示することで、手入力のミスを減らすことができます。
IF関数を使って、条件に応じて計算や表示を変えることができます。
データの保存や印刷の前に、印刷プレビューやスペルチェックを行うことで、見落としや誤字を防ぐことができます。
分析の方法には、以下のような方法があります。
SUM関数やCOUNTIF関数などの基本的な関数を使って、データの合計や個数などを求めることができます。
グラフやチャートを使って、データの傾向や比較を視覚的に表現できます。
条件付き書式を使って、データの中で特定の条件に合うものを色分けしたり、アイコンを表示したりできます。
上記のように、エクセルは表計算ソフトとして非常に便利で多機能なツールです。しかしその一方で、経理業務に活用する場合には、以下のようなリスクがあります。
エクセルは、データ量が増えると処理速度が低下したり、ファイルサイズが大きくなったりすることがあります。また、複数のファイルやシートを開いて作業すると、メモリ不足やクラッシュの原因となるケースもあります。
これらの問題は、経理業務の効率や正確性に影響を与える可能性があるため、処理する情報量が多い企業には限界があると言えるでしょう。
エクセルで経理業務を行う場合は、手入力やコピー&ペーストによる操作が多くなりがちです。そのため、入力ミスや計算ミス、参照エラーや関数の誤用などのヒューマンエラーが発生しやすくなります。
また、エクセルには、消費税の計算や仕訳の自動化などの会計業務に特化した機能がないため、経理担当者が独自に関数やマクロを作成したり、外部のテンプレートを利用したりする必要があります。
しかしこれらの方法は、経理の知識やスキルの不足、税法や会計基準の改正などがあった場合に、大きな作業の負担とミスの原因となるでしょう。
エクセルで経理業務を行う場合は、ファイルやシートの共有や管理が難しいという問題があります。例えば、エクセルファイルは容易に複製できますし、共有フォルダに置いておけば誰もが編集できることから、ファイル管理が複雑になりがちです。特に、どのファイルが最新なのかが分からなくなってしまった場合には、間違った会計情報を使うリスクが高まり、経理業務に混乱を招く恐れがあります。
また、エクセルは、セキュリティ面にも大きな問題があります。例えば、エクセルファイルはパスワードや暗号化などの保護機能が弱いため、第三者による不正アクセスや改ざんの危険性があることです。また、エクセルファイルは、ウイルスやハッキングの標的になりやすいため、データの損失や流出のリスクがあります。
上記のような理由から、大手企業や上場企業などのステークホルダーの多い企業では、正確性と高度なセキュリティ機能を有するクラウド会計システムの導入をおすすめします。
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