トレンド情報 2023.09.08 (UPDATE:2025.03.15)
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ERP(Enterprise Resource Planning)とは、企業内のさまざまな経営資源を統合管理し、効率よく配分するために活用される基幹システムを統合したものです。
ERPはクラウド型とオンプレミス型の2つのタイプに分かれ、クラウド型はパブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの3つの種類に大別できます。
それぞれのタイプや種類ごとに異なった特徴やメリットがあるため、企業のニーズに合わせ、最適なERPを選んで導入することが大切です。
最適なERPを選ぶ際は、自社のニーズや要件に合わせて拡張性やセキュリティ対策、サポート体制や運用コストなどを考慮することが重要です。
そこで今回は、ERP基幹システムの機能や導入メリット、種類別の特徴と選び方を簡単に解説します。これからERPの導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
ERPとは、企業組織内の異なる部門や機能を統合し、企業全体の資源(人、財産、情報など)を効果的に管理するためのソフトウェアシステムです。
ERPは、会計や人事、製造、調達、在庫管理などのさまざまな業務プロセスを統合的に取り扱い、都度データを共有し、効率的な業務運営や意思決定をサポートします。
ERPを導入することで、情報の一元管理と業務プロセスの最適化、生産性の向上など、多くのメリットが得られるのが特徴です。
ERPと基幹システムの違いを以下で解説します。
項目 |
ERP |
基幹システム |
目的 |
企業全体の業務統合とデータの一元管理 |
特定の業務の効率化・標準化 |
管理範囲 |
部門を横断して全社業務をカバー |
部門ごとに独立(例:会計、人事、生産管理など) |
データ管理 |
統合データベースでリアルタイムに一元管理 |
各システムごとにデータが分散 |
メリット |
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デメリット |
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ERPを導入することで、企業には多くのメリットがあると考えられます。以下では、その主なメリット8つを解説します。
ERPを導入することで、企業内の部門ごとの情報や業務プロセスを統合して一元管理できるために、業務効率が大幅に向上する可能性があります。ERPの導入によってさまざまな情報の重複入力や人的エラーが減少し、業務プロセスを効率化できるからです。
業務の効率化が進むことで、企業の生産性や収益率が上がり、市場における優位性や企業価値も向上するでしょう。
ERPは、企業内のさまざまな情報を一元管理できるだけでなく、収集したデータを自動的に分析することも可能です。
ERPの情報分析機能により、いつでも正確な分析データを得られるため、企業の経営者が迅速な意思決定を行うことができます。
市場競争が激化する現代においては、正確な情報に基づく迅速な意思決定が欠かせません。ERPを導入することで、企業の目的に合わせた情報管理と分析機能により、より効果的な事業戦略の立案と施策の実行が可能となります。
ERPには、製造管理や顧客管理、販売管理といった機能があるため、顧客満足度の向上にも役立ちます。
CRM機能を組み込んだERPで、顧客情報やコンタクト履歴を効果的に管理することで、カスタマーサポートを向上させるだけでなく、自社製品やサービスの品質向上にも寄与するでしょう。
ERPによる業務の効率化により、さまざまな業務コストの削減も実現可能です。
例えば、適切な生産管理によるコスト削減により、流通コストや在庫管理コストなどの複数のコスト削減にも繋がります。
ERPの導入により、企業のさまざまな情報や、その情報から得た分析結果の正確性が向上します。
正確なデータに基づいた事業戦略の立案と施策の実行は、企業の生産性やステークホルダーの評価にも良い影響を与えるでしょう。
このような企業価値の向上により、安定した事業の運営と継続を可能にします。
ERPの中でも、クラウド型のERPを導入することで、強力なアクセス制御とデータ保護機能を活用できるため、情報漏洩のリスクやセキュリティリスクの軽減が可能です。
ERPで管理する情報には、社外に漏らすことのできない機密事項が多く含まれます。そこでクラウド型のERPを導入して、万全のセキュリティ対策を構築することが重要です。
クラウド型のERPを導入することで、会計基準や法改正に準拠したシステム更新を自動化できます。
近年は、ビジネス環境や市場の変化により、さまざまな法改正が進んでいます。そこで企業では、各法令やコンプライアンスの遵守に向けた取り組みが重要です。
クラウドERPを導入し、最新の法令やルールに則ったシステムを活用しましょう。
ERPを導入し、企業内のさまざまな部門や機能の情報を統合して一元管理することで、企業内のリソースの最適化を実現可能です。
また、複数の部門のデータを共有できるため、企業組織の横断的なコラボレーションを促進し、ビジネスプロセスの効率化や生産性の向上にも寄与するでしょう。
上記のようなメリットの他にも、クラウドERPの導入によるリモートワークの促進や機能の拡張などさまざまなメリットがあります。
そこで、自社の業務に必要な機能を持つ、信頼性の高いERPを導入することが重要です。
ERPの主な機能には、次のようなものがあります。
ERPの会計管理機能では、会計データの管理や帳票の作成、レポート、経費処理など、幅広い業務をサポートします。
ERPの人事管理機能では、従業員情報や勤怠・給与管理、人事評価といった人事に関する業務を統合的にサポートします。
ERPの調達管理機能とは、原材料や商品の調達プロセスを効率的に管理し、適切なタイミングで必要な資材を確保するための機能です。
具体的な内容としては、発注や納入管理、自動調達機能、サプライヤー管理といった調達プロセスを効率的に管理します。
ERPの在庫管理機能では、商品の受発注や在庫レベルの監視、在庫移動などの在庫管理業務を効果的にサポートします。
ERPの製造管理機能では、生産計画やスケジュール管理、品質管理、工程管理などの製造プロセスを統合的に管理します。
ERPの販売・マーケティング機能では、受注管理や顧客情報の管理、営業活動の追跡、マーケティングキャンペーンの管理などを効率的に行えるようにサポートします。
ERPの顧客関係管理機能では、顧客情報やコンタクト履歴、顧客サポートといった顧客に関連する業務を統合的に管理します。
ERPのプロジェクト管理機能では、プロジェクトの計画や進捗管理、リソース配分などのプロジェクト管理業務をサポートします。
ERPの資産管理機能では、資産台帳や企業資産の保守管理、減価償却計算といった資産管理業務を効果的に管理します。
ERPの分析・レポート機能では、企業のさまざまなデータを自動で分析してレポートを作成します。企業の経営者は、これらの正確な情報を基にして重要な意思決定を行うことが可能です。
ERPには主に次の2つのタイプがあります。そこで、自社の要件に合ったERPを選び、導入することが重要です。
クラウド型のERPは、一般的な企業に最もおすすめのタイプです。
クラウド型のERPでは、法制度改正や新しい制度が導入された場合にERPのシステム開発会社がリアルタイムに対応してくれるため、自動的に最新のシステムを利用できるメリットがあります。
また、クラウドERPを導入した場合には、アクセス権とインターネット環境があればいつ・どこからでもシステムにアクセスできるため、多くの業務でテレワークを実現できます。
さらにクラウドERPでは、さまざまな機能の中から自社に必要な機能を選んで実装したり、途中で追加したりすることも可能です。
オンプレミス型のERPは、企業が独自にシステム開発を行うオーダーメイド型のシステムで、ネットワークサーバーも自社で設置、管理します。
オンプレミス型のERPでは、自社に最適なシステムを構築できる一方で、莫大な初期費用と時間が必要となります。また、システムを管理・運用するためのランニングコストも大きな負担となるため、機密事項を扱うような官公庁や大手企業向けのシステムといえるでしょう。
一般的な企業ではクラウド型のERPで十分対応できるケースもございますので、もし疑問のある方は、いつでもキヤノンITソリューションズにご相談ください。
ERPには次のような種類があるため、それぞれの特徴を踏まえたうえで、自社の要件に合うシステムを導入することが重要です。
統合型ERPとは、業務に関するさまざまな情報と基幹システムを1つに統合して管理するシステムです。
統合型ERPでは、データの一元管理の自動化により、業務効率の向上に期待ができます。
統合型ERPは、1つのデータベースに複数のシステムからアクセスできるため、情報の共有や更新が迅速にできるのがメリットです。
経営管理に関するあらゆる情報をリアルタイムに共有して確認できるため、経営層による迅速かつ適切な意思決定に役立つでしょう。
業種別ERPは、人事管理や生産管理といった特定業務の効率化を目的とするシステムです。
業種別ERPでは、管理業務の範囲を特定の業務に絞り込むことで、導入にかかる時間やコストを削減できます。そのため、ERPに準備できる予算が限られているような中小企業でも導入しやすいのがメリットです。
ただし、業種別ERPは他のシステムとの連携性が弱く、データの一元管理ができないため、業務効率や収益性の改善効果が限定的となりやすいという課題があります。
モジュール型ERPとは、企業に必要な業種別の基幹システムを選択して統合し、業務の最適化を目指すシステムのことです。
自社に必要なシステムだけを選択して連携するため、統合型と比較して導入コストや時間を節約できるのがメリットです。
また、必要な機能を後から拡張できるケースもあるため、企業の成長度合いに合わせた最適なシステムを構築可能です。
ただし、ERPシステムの構築には専門的な知識やノウハウが必要となるため、まずは信頼できるシステム開発会社やベンダー企業に相談することをおすすめします。
それでは次に、ERPを選ぶ際のポイントについて解説します。
ERPを導入する際は、まずERPシステムが提供する機能と、自社に必要な要件を照らし合わせることが重要です。
必要な機能が搭載されていることが確認できたら、将来的な機能の拡張にも対応できる柔軟性があるかを確認しておきましょう。
ERPを導入する際は、自社事業の将来性を考え、今後どのような機能を追加する可能性があるかを検討することが重要です。
機能の追加やシステムの拡張が必要となる場合は、柔軟性と拡張性が高いクラウドERPの導入がおすすめです。
ERPを導入する際は、既存のシステムやアプリケーションとスムーズに連携できるかどうかを確認することが重要です。
他のシステムやビジネスツールとの連携がスムーズにできれば、データの一元管理や業務の効率化を実現しやすくなります。
ERPの導入にあたっては、そのシステムが使いやすいかどうかも重要です。
システムのタイプによっては、一部のデバイスにしか対応できないシステムもあるため、自社の従業員が操作しやすいインターフェースが提供されているかを確認する必要があります。
なお、クラウド型のERPを導入すれば、より幅広いデバイスへの対応やカスタマイズが可能となるでしょう。
ERPを導入する際は、システムのセキュリティ対策やデータの保護についての調査が必要です。なぜなら、ERPでは企業の重要なビジネスデータを管理するため、セキュリティ対策やデータの保護が不可欠だからです。
そのため、実績と信頼性の高いERPシステムの導入をおすすめします。
ERPを導入する際は、導入前の説明やサポートだけでなく、導入後も十分なサービスが提供されるかを確認しておきましょう。
ERPでは企業のさまざまな情報を扱うため、問題が生じた時に迅速な対応ができるサポート体制が整っているかどうかが重要です。
万一の際に必要なサポートが受けられない場合は、企業にとって甚大な損害が発生することもあるため、しっかりと確認したうえで契約することが大切です。
ERPを導入する際は、初期費用や運用コストを考慮することが重要です。
導入コストと機能のバランスを見極め、準備できる予算と長期的なコストパフォーマンスを重視しましょう。
自社に必要な機能や拡張性などの詳しい内容は、ベンダーやシステム開発会社と相談しながら決めるのがおすすめです。
企業で新しいシステムを導入する際は、信頼できる会社のシステムを選ぶことが重要です。そこで、すでに導入している企業のレビューや口コミを確認すると良いでしょう。
レビューを確認する際は、同業他社や自社の企業規模に近い会社の事例を参考にするのがおすすめです。
このように、ERPを導入することで、自社のさまざまな業務効率を大幅に改善できる可能性があります。
ただし、ERPにはさまざまな機能や種類があるため、自社に合ったシステムを選んで導入することが重要です。まずは、自社に必要となるシステムの要件や機能を明確にして、どのようなERPを選ぶべきかを検討してみましょう。
そこでおすすめしたいのが、キヤノンITソリューションズの「SuperStream-NX」です。
「SuperStream-NX」は、クラウド会計システムとして多くの企業に選ばれています。
高度な機能と操作性を備え、コスト削減や保守・管理業務の負担軽減が可能です。さらに、高いセキュリティと可用性を提供し、ビジネスの成長に応じた柔軟な拡張性も魅力です。
AI-OCRやRPAを活用した業務の自動化と効率化も実現しており、手作業によるミスを減少させ、業務効率を大幅に向上させることが可能です。
これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。
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