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月次決算の目的や必要性とは?経理業務の流れと手順を徹底解説

月次決算の目的や必要性とは?経理業務の流れと手順を徹底解説

 スーパーストリーム

月次決算とは、月ごとの財政状態を明らかにし、経営管理に役立てるために毎月行う決算のことです。月次決算は、通常の会計期間ごとに行なう決算とは異なり、法律によって実施が義務付けられているわけではなく、経営者が今後の経営方針や戦略を再考するための材料として作成されるものです。

月次決算を行うメリットは多くあり、会計期間中の会社の財務状況を理解できることや、本決算を楽に行うことができるようになること、経営判断に役立てることができること、金融機関の融資の判断材料になることなどが挙げられます。

そこで今回は、月次決算の目的や必要性と、経理業務の流れと手順を徹底解説します。企業の経営者の方はもちろん、経理担当の方もぜひ参考にしてください。

月次決算とは? 

月次決算とは、毎月の財政状態を明らかにし、経営管理に役立てるために毎月行う決算のことです。

月次決算の主な目的は、毎月の会社の損益や財産の状況を可視化することです。これにより、経営者は事業戦略や営業方針を早期に判断し、実行することが可能となります。

月次決算の目的5つ

月次決算を行う目的は、以下のようにまとめられます。

  • 経営状態を早期に把握して、迅速な対策をとること
  • 年度計画の売上高、営業費、純利益を目標とした進捗管理を行うこと
  • 年度決算の利益を早期に予測し、精度の高い決算見込みを立てること
  • 精度の高い決算を行うため
  • 帳簿の整理を確実に行うため

また月次決算を行うメリットは、年度末や四半期決算にかかる手間を分散できること、財務状況の現状把握や経営判断が早期にできること、金融機関からの融資が受けやすくなることなどが挙げられます。

このように、月次決算は法律で義務付けられているものではありませんが、経営者にとって大きなメリットとなるでしょう。

月次決算の必要性

月次決算の必要性については、以下のような点が挙げられます。

年次決算の早期化

月次決算を行うことで、年度末にかかる決算作業の手間を分散でき、精度の高い決算を早く行うことができます。また、年次決算の早期化は、株主や金融機関からの信頼を得ることや追徴課税を避けることにも繋がるでしょう。

タイムリーな経営成績の把握

月次決算を行うことで、毎月の売上高、営業費、純利益などの経営指標を知ることができます。これにより、経営状況を早期に把握し、迅速な対策や意思決定を行うことが可能です。

年度決算の利益予測

月次決算を行うことで、年度末の利益額を早期に予測することができます。これにより、翌年度の事業計画や目標設定を効果的に行うことが可能です。

帳簿の整理

月次決算を行うことで、領収書や契約書などの帳簿資料を毎月整理することができます。これにより、年度末や四半期末に発生する帳簿整理のミスや時間のロスを防ぐことが可能です。

 

以上のように、月次決算は経営管理に役立つ重要な業務です。

ただし、月次決算を行うメリットは大きいものの、その分手間やコストもかかります。そのため、月次決算を行う際は、効率的なクラウド会計システムを活用するのがおすすめです。

月次決算が経営に与えるメリット

月次決算が経営に与えるメリットは以下の通りです。

早期の経営判断に役立つ

月次決算を行うことで、毎月の損益や財産の状況を把握することができます。

これにより、経営者は事業戦略や営業方針の転換について早期に判断し、実行することが可能となります。

年次決算の負担軽減に繋がる

月次決算を行うことで、年次決算時の業務負担を軽減することができます。

例えば、仮払金・仮受金といった仮勘定の正確な内容は、何か月も遡って突き止めるのは難しいものです。年次決算でこれを行おうとすると、その作業だけで相当な時間をかけることになるでしょう。しかし、月次ごとに処理することで、このような年次決算での業務負担を大きく減らすことが可能です。

事業戦略の早期検討が可能となる

月次決算の結果は、節税対策や予算修正などの対策にも活かせます。

そこで、まずは経費の締切日を徹底し、クラウド会計システムを活用した正確で迅速な処理を心がけましょう。

金融機関から円滑に融資を受けやすくなる

金融機関は、融資希望の企業を調査した上で融資の可否を判断します。

月次決算の報告書は、金融機関が融資の判断をするための材料になるため、融資を求める際に提出すれば融資の判断スピードが早められる可能性があります。

 

以上が月次決算が経営に与えるメリットです。ただし、企業規模や業種によってメリットが異なる場合があります。そこで企業ごとに工夫と改善を行い、自社の業務に合わせて最適化することが重要です。

月次決算の流れと手順7つ

月次決算の流れと手順は、以下のようになります。

1.現金預金残高の確認

まず、帳簿上の残高と現金預金残高が一致しているかどうかを確認します。

2.月次の棚卸し

次に、在庫などの棚卸資産が帳簿と一致しているかを確認し、月末における在庫数と金額を確定します。

3.仮払金・仮受金の整理

仮払金や仮受金は、正確な内容や金額が決まっていないときに一時的に使用する勘定科目です。これらの内容が確定したかを確認し、確定している場合は、すみやかに適切な勘定科目に金額を移動させます。

4.経過勘定の計算

その月に行われるべき支払いや入金が未実施だった場合は、未払費用・未収収益として経過勘定に計上します。

5.通年でかかる費用の計上

通年でかかる費用を12等分し、その月の費用として計上します。通年でかかる費用には、固定資産の減価償却費や固定資産税、退職給付金、賞与、各種保険料などが挙げられます。

6.月次試算表の作成

その月に行われた取引や計上すべき費用が明らかになったら、月次試算表を作成します。

7.月次業績報告

作成した月次試算表をもとに、月別予算や前年同月実績と数値の差を分析し、年間計画との差異を予測します。それらの情報から、現時点の経営成績について報告を行います。

以上が月次決算の基本的な流れです。

 

ただし、企業規模や業種により異なる場合もあります。また、この流れは理想的なものであるため、実際には企業ごとに最適な会計ツールなどを活用し、工夫と改善を行いましょう。

月次決算を効率的に行う方法5つ

月次決算を効率的に行うための方法は以下の通りです。

1.クラウド会計システムを活用する

クラウド会計システムを活用することで、データ入力の手間を減らし、計算ミスを防ぐことができます。また、クラウド会計システムは財務諸表の作成や税金計算など、月次決算に必要な機能を備えているものが多いです。

2.業務フローを明確にする

月次決算業務の流れを明確にし、それぞれの業務がどのような順序で行われるべきかを理解しておくことが重要です。これにより、業務の効率化やミスの防止につながります。

3.チェックリストを作成する

月次決算に関連する業務項目をリスト化し、それぞれの業務が完了したらチェックすることで、漏れやミスを防ぐことができます。

4.定期的なレビュー

月次決算業務の進行状況を定期的にレビューし、問題点や改善点を見つけ出すことも重要です。これにより、業務の質や効率を向上させることができます。

5.継続的な教育とトレーニング

経理部門のスタッフに対して、会計や税法などの知識を更新し続けるための教育やトレーニングを提供することも重要です。これにより、最新の情報に基づいた適切な決算処理が可能となります。

 

以上が月次決算を効率的に行うための方法です。ただし、企業規模や業種により異なる場合もあります。また、この方法は理想的なものであり、実際には各企業で工夫や改善が行われています。

月次決算にクラウド会計システムの導入がおすすめな理由4つ

月次決算にクラウド会計システムを導入することで、以下のようなメリットがあります。

1.業務を大幅に効率化できる

クラウド会計システムを利用すると、仕訳を入力するだけで、試算表や損益計算書などの決算書類を自動作成できます。これにより、経理業務にかかる文書管理などの負担や作業時間を軽減できます。

2.計算ミスを防げる

クラウド会計システムは、仕訳の数字に矛盾があればメッセージが表示されてデータ入力できなくなるといった機能があります。そのため単純な人的ミスを未然に防ぐことが可能です。

3.税制改正対応への手間を削減できる

クラウド会計システムの多くは保守契約により、税制改正にあわせ、システムのアップデートが可能です。税制改正について詳細に調べ、書式を用意するなどの業務が削減できるでしょう。

4.経理業務を自社で行うことで経営改善が可能となる

クラウド会計システムを導入した場合、経営情報をすばやく分析可能なデータとして把握し、重要な意思決定につなげられるでしょう。

 

上記のメリットから、月次決算においてクラウド会計システムの導入は非常に有益と言えます。

月次決算以外でもクラウド会計システムを使うメリットは大きい

月次決算以外でも、企業にクラウド会計システムを導入するメリットは多くあります。

1.業務の飛躍的な効率化が可能

クラウド会計システムは、日次管理から月次管理、年次決算まで飛躍的に会計業務が効率化されます。AIが文字を認識し自動で仕訳したあと、試算表から総勘定元帳、損益計算書、貸借対照表までさまざまな会計書類の作成が自動化されます。

また、銀行明細やクレジットカード、ICカードなどの取引データと連携可能なものもあり、入力作業の手間を削減可能です。

2.人的ミスを削減できる

「借方と貸方の金額が合わない」といった経理上の問題は、単純な帳簿の入力ミスが原因で引き起こされます。クラウド会計システムは、仕訳の数字が矛盾した際、メッセージが表示されデータ入力できません。そのため単純ミスを未然に防ぐことが可能です。

3.税制などの法令改正への対応が容易にできる

クラウド会計システムは、決算書のほか税務申告書も作成できますが、税制改正、申告書の様式変更などへの対応が必要です。クラウド会計システムは、税制などの法令の改正にあわせてシステムのアップデートが可能です。

4.電子帳簿保存法に対応できる

電子帳簿保存法とは、一定の要件を満たした上で、帳簿や書類を電子データによって保存することを義務化する法律です。クラウド会計システムを活用して電子帳簿保存法に対応することで、紙の保存や管理の手間やコストを削減できるとともに、経理業務の効率化やスピード化を図ることができます。

5.経理業務を自社で行うことで経営改善できる

クラウド会計システムを導入した場合、経営情報をすばやく分析可能なデータとして把握し、重要な意思決定につなげられるでしょう。

 

上記のメリットから考えると、月次決算以外でもクラウド会計システムを使用することは非常に有益です。

月次決算のまとめ

このように、月次決算を行うことで企業はさまざまなメリットを享受できますが、どうしても経理業務が煩雑になりがちです。そこで、月次決算への対応には、スーパーストリーム株式会社のクラウド型会計システム「SuperStream-NX」がおすすめです。

クラウド型会計システム「SuperStream-NX」を導入することで、経理作業の人的ミスや効率化が実現でき、経営判断の迅速化やステークホルダーからの評価の向上にも繋がるでしょう。

「SuperStream-NX」は、クラウド会計システムとして多くの企業に選ばれています。

高度な機能と操作性を備え、コスト削減や保守・管理業務の負担軽減が可能です。さらに、高いセキュリティと可用性を提供し、ビジネスの成長に応じた柔軟な拡張性も魅力です。

AI-OCRを活用した業務の自動化と効率化も実現しており、手作業によるミスを減少させ、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

これらの理由から、「SuperStream-NX」は非常に優れた選択肢となります。

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